コミック昭和史(8)高度成長以降

コミック昭和史(8)高度成長以降
コミック昭和史(8)高度成長以降
水木しげる
講談社
1994年11月15日
3件の記録
  • amy
    amy
    @note_1581
    2025年3月21日
    水木しげるコミック昭和史1~8巻をまとめての感想 「虎に翼」見ている人はぜひ読んでほしい。1~8巻まであるけど、ちょっとボリューム的に心配な人はまずは7、8巻の戦争の終わりから戦後あたりからでもいいと思う。 ちょうどドラマでやっている時期とバッティングするのでNHKの朝ドラ「虎に翼」がちょうど戦前~戦後の時代を描いており、戦争に入ったタイミングで電子書籍のセールをやっていたために購入した。 ずっと読んでみたかった。戦時中と戦争後に国民がどういった生活をしてきたのか、また徴兵された人間はどのような環境におかれたのかを知ることができるという点では広く、色んな世代の人たちに読んでほしいと思う。 メッセージは徹底して反戦であり、また資本主義により国民の生活が引き絞られていくことに言及している。軍国主義のため日本中が貧乏だった時代で勇ましくあることした認められなかった。 ”国”だけがあり”自分”はなかった。”自分”を持つこと、すなわち自我を持つことが許されなかったとすら描いてある。国にいじめられているみたいだったと痛烈に批判している。 またそういった日本をほしいままにしていた”軍部”がなくなったのは戦争で外国の力で倒されからだった。ここでも水木は”軍部”というものは外科手術をしなければいけない一種のガンだったとすら言っている。 昭和から平成となるタイミングで出版されたのだが、平成が終わったいまでも水木が作中で言っていることはそのままぴたりと当てはまる。 戦前戦後よりは豊かになったが一般人は心身ともに豊かではない。会社ばかりが豊かになり、一般人はストレスに苛まれている。本当に豊かなのか?競争による効率を重んじた人の商品化や使い捨て、画一性を求めることをやめたほうがいいとまで言い切っている。軍国主義こそ日本を巻き込む大きな不幸だった。 昭和の歴史とは大きな犠牲をはらって得た「もう戦争はしてはいけない」という大きな教訓の歴史だった。ふたたび過ちを犯してはいけない。水木しげるはこの言葉で締めている。ずっと水木しげるは戦争そのものの悲惨さを淡々と描き、戦後生活の困難さもフラットに描いている。だからこそ恐ろしさが足元に迫ってくるようだった
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