掌の美術論

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octo@mothmanoir2026年7月9日読み終わった著者の言を借りるならば「触覚と想像力が交錯する遊技場としての美術史」。まさしく触れる器官であるところの「手」を主題にした第一章から、芸術家と批評家の遊戯的パフォーマンスを扱った最終章まで、著者の博識な語りは縦横無尽(有名な美術史家の名前は何からの形で一通り言及されているのでは?)。 さらに、自身の鑑賞体験との真摯な対話を通じて生み出されたであろう著者のエクフラシスは美しく巧みで、それこそ、その文章によって「少しずつ知覚や認識が再編成され、自分の固有の経験や記憶が鋳直されていく」ような感があった。

