追想五断章
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プカオ@panshg_01182025年8月21日読み終わった感想紹介一章一章読み終えた後、どこかじめじめとした余韻に本を読み返しながら浸っていたいと思った。 死んだ父親が書いた五つの結末の無い物語、リドルストーリーを探して欲しいという依頼を受けた主人公は調査を進めるうちに故人がある未解決事件の容疑者だったことがわかり... リドルストーリーの結末は用意されているのだが、リドルストーリーの後に本編に一旦戻り、その章のラストにやっと結末の一文がくるという構成が自分にとっては斬新で面白かった。一度入った物語への熱を一旦冷まし、再度火をつけて没頭させる構成は本編とリドルストーリー両方の面白さがあって成り立つものだとも感じた。読み終わり、真実が判明した今の状態で、本書のリドルストーリーをもう一度読み返し、この小説をまだ楽しみたいと思う。

roiban@roiban2025年7月5日読み終わった「〜の季節」シリーズ読んだついでに…くらいの気持ちで読み始めたのだがとても良かった…。/バブル崩壊直後の不景気の最中、伯父が営む古書店で働く菅生芳光のもとに、亡くなった父親の書いた五作の短編小説を探しているという奇妙な客が現れる。最初に発見できた一篇の掲載された同人誌の書誌などのかすかな手がかりから探索を続けるうちに、「五断章」が書かれた背景が浮かび上がり…。/なんと作中作が五つも読める。そのどれもが紀行文風の結末不明の「リドル・ストーリー」。なぜ北里可南子は父親の遺作を探しているのか、なぜそれらは書かれたのか、序章の「わたしの夢」は一体何なのか、という複数の謎が、散逸した五篇の探索と絡んで徐々に解かれていく。学費を払えず休学中の語り手が、悲劇的な個人の過去に踏み込んでいきつつ、そこに「物語」があることを羨む自分自身を見つめる場面が痛々しい。時代の暗鬱さを漂わせつつ、謎解きを楽しめる素晴らしい作品だった。

SU@real_ding_012025年5月6日読み終わったまずはじめに、"ミドルストーリー"というジャンルを教えてくださり感謝します。全てにおいて白黒ハッキリ付けたがる自分にとって結末が不明な作品は苦手なはずですが、この作品では結末が2つの選択肢で決まるはず❔だからかどっちに転んでも納得できるようでもやることなく読み終えました。 パズルゲームのように散りばめられた過去の断片を拾い集めて物語を完成させていく。ただあくまでも読者が作成した完成形であり作者の意図しているものではないかもしれない。そもそもその意図が存在しているのだろうか。
なみきみち88@namikimichi882023年11月28日買った読み終わった物語を集め古い事件の真相に迫る度に、ゆっくりと締め付けてくるような不穏な空気を感じる。結末を知ってもなお、それぞれの思惑は当の本人しかわからない。解説に挙げられた事件を知らない世代でも、類似の出来事は常にあるように思われた。良い苦味でありました。

















