スコッチに涙を託して (角川文庫 レ 6-1)

スコッチに涙を託して (角川文庫 レ 6-1)
スコッチに涙を託して (角川文庫 レ 6-1)
デニス・レヘイン
KADOKAWA
1999年5月21日
8件の記録
  • DN/HP
    DN/HP
    @DN_HP
    2026年2月22日
    デニス・レヘインのデビュー作を再読した。 生まれ育ったその街で経験したこと、見聞きしたこと、暴かれたもの、隠されているもの。ままならない人生、社会、世界。優れたデビュー作には作家のそれまでが全て詰まっている。まさにそういう小説。 多分3回目くらいの再読だけれど、読むたびに発見があるというか、フォーカスしてしまう部分が変わってくる。そのどれもが解決することはないし、わからない。そんなものが詰め込まれた小説は、複雑で混沌としているようにも思えるけれど、人生や世界を描くというのはそういうことだ。小説というのは複雑な世界をわかりやすく描くものではなくて、世界の複雑さ、わからなさ自体を描くものなのだ。少なくともそう読みたい。そんなことをこういう小説を読む度に思う。 事件は終息し物語語りが終わっても、人生も世界も解決することはない、まさに「この世はままならない」。けれど、そのなかで、迷い、傷つき、疲弊しながらも、それを信じることが出来れば、正義や良心といったものはたしかに存在する。同時にそんなことも描く、描けるのが小説なのだ、という気もしている。その正義を個人が扱うとき、登場人物たちはまた迷い、傷つき、疲弊し、この世のままならなさを思い知ることになるのだけど。ああ。しかし、それでも……と思わせてくれるのはたしかな創作の力だ。やはり傑作である。 - 最近読んだ「こういう小説」のことも思い出す。ポール・オースターの『サンセット・パーク』。あれも「その街」を舞台にした「この世はままならない」話だった。読み方によっては「クライム・ノベル」だった、とも言えるかもしれない。ボストンとニューヨーク。音楽を通じて憧れて身近にも感じていた街の「真実」を少しだけ垣間見た気にもなってくる。これも小説を読むことの醍醐味のひとつ。 そんなふたつの小説のことを考えながら思い浮かんでいる音楽、バンドは、The Mighty Mighty BosstonesとMerauder。今かかっているTHEE SINSEERSのアルバムが終わったら、それらの音楽を聴きながら、小説と、このままならない世界と、そこで信じることの出来るものについてもう少しだけ考えてみようか、と思っている。もうすぐ日が暮れる。
    スコッチに涙を託して (角川文庫 レ 6-1)
  • DN/HP
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    @DN_HP
    2026年2月21日
    アイリッシュの探偵と黒人トップ・コラムニストの人種差別に関する議論は「意地悪で不幸で支離滅裂で怒れる人間があふれていて、そのうちの誰ひとりとして、状況と真っ正直に向きあうだけの知力を持ちあわせちゃいない」世界のままならなさに至り、そこで残された方法は「スコッチに涙を託して朝まで飲む」ことに、あきらめに皮肉を混ぜながら着地する。 というのは邦題の元になったセリフが出てくる印象的なシーンだけれど、それでも、その酒を飲んだあとに探偵は、そのままならない世界のなかで自らの信念と「正義」のために闘うべくまた立ち上がり、なんとかしようともがくのだ。つまりその酒は、憂さ晴らしや怒りや悲しみを忘れるためだけではなく、原題にあるように「A DRINK BEFORE THE WAR」ということなのだ。多分。 わたしは酒を飲まないので、眠れなくなりそうな覚悟もしつつ、明日のままならなさの前にお気に入りのコーヒーを飲んでいる。
    スコッチに涙を託して (角川文庫 レ 6-1)
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    @DN_HP
    2026年2月21日
    「中からはグラスのぶつかりあう音や、まばらな笑い声、人の話し声、そしてジュークボックスから流れるボン・ジョヴィが聞こえてくる。いや、最後のところは訂正したほうがいい。あれはただステレオから流れてくるラジオ番組で、実際に金を払ってボン・ジョヴィを聴いている人間なんているはずがない。」 これは探偵による痛烈で意地悪なボン・ジョヴィ・ディス。わたしからすると、この探偵の音楽の趣味もあんまりいけてないのだけど。
  • DN/HP
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    @DN_HP
    2026年2月17日
    「私立探偵というのは、すべからくインタビュアー(聞き手)なのである——即物的な意味ではなく。 私立探偵という職業柄、彼らは乞われて事件に介入することになる。そして、依頼を果たす目的で多くの人々に会い、さまざまなことを聞いてまわる。その過程において、必ずしも本来の目的とは合致しない幾多の人生や、生き方や、考えを聞き出していくことになり、記録していくことになるのだ。」 鎌田三平さんの訳者あとがきより
    スコッチに涙を託して (角川文庫 レ 6-1)
  • DN/HP
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    @DN_HP
    2026年2月16日
    デニス・レヘイン(角川表記)のデビュー作はクラシックだから、圴一棚でみつけたら買っちゃう。買いましょう。 「ひとりは面子を失い、ひとりは死んだ。ひとりは生き、もうひとりは死んだ。ひとりは白人で、もうひとりは死んだのだ。」 ボストン、ドーチェスター。ホワイト・ドーチェスターとブラック・ドーチェスター。街と、そこにある“憎しみ”の話。
    スコッチに涙を託して (角川文庫 レ 6-1)
  • ヒャクタロウ
    @hyaku
    2025年4月12日
  • jollyjoker
    jollyjoker
    @jollyjoker
    2025年3月27日
  • jollyjoker
    jollyjoker
    @jollyjoker
    2025年3月27日
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