ぼくらの中の「トラウマ」 ──いたみを癒すということ

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小池陽慈@koike_yoji2025年10月18日読み終わった良心的な本だと思った。 何がかと言えば、トラウマという心の傷をめぐって、それに悩む子どもたち、支える人々、そして社会に向け、丁寧に、多角的に、具体的に、言葉を届けようとしているところが。 それに、旅や宗教の持つ意味についても、深い考察がなされている。 とりわけ最後の、広島における原爆のトラウマを語るページは、「記憶、そしてその継承」をめぐる、哲学の思索とすら言える。 教室に一冊、置いておくことをおすすめしたい、そんな一冊であった。 本書で救われる子は、きっと、少なくないはずである。



