Mother

Mother
Mother
坂元裕二
河出書房新社
2023年9月27日
2件の記録
  • 人工芝
    人工芝
    @_k55y
    2026年7月16日
    「母」という言葉に宿る意味を増やすのではなく、 その輪郭を静かに揺らしていく物語だった。 人は誰かを守ろうとするとき、正しさだけでは歩いていけない。 愛情はときに理性を追い越し、常識では測れない選択へと人を導く。 本作は、その危うささえ否定することなく、 ただ一人の人間の切実な願いとして描き出している。 坂元裕二の紡ぐ言葉は、声高に感情を語らない。 だからこそ、行間に滲む沈黙やためらいが、読者の心にゆっくりと染み込んでくる。 言葉にならなかった想いほど雄弁であることを、この作品は静かに教えてくれる。 読み終えたあとに残るのは、答えではなく余韻だった。 「母」とは血縁なのか、記憶なのか、それとも誰かを守り抜こうとする意志なのか。 その問いは物語を閉じても終わらず、読者の中で静かに息を続けている。そんな一冊だった。 涙腺崩壊するので運ん読する際には気を付けてほしい。
  • 読書猫
    読書猫
    @bookcat
    2025年4月10日
    (本文抜粋) “「クリームソーダは食べ物じゃないわ」 「何?」 「飲み物よ」" "「わたし、あなたを誘拐しようと思う」" "「あなたは捨てられたんじゃない。あなたが捨てるの」" "「よく言うじゃないですか、親は子に無償の愛を捧げるって。わたし、あれ逆だと思うんです。小さな子が親に向ける愛が無償の愛だと思います」" "「関係なくない? 世間の目を見るのが母親じゃないじゃん、子供の目を見るのが母親じゃん?」" "「一日でいいの。人生には一日あれば。大事に大事に思える一日があれば、それでもう十分」" "「追伸。クリームソーダは、飲み物ですよ」"
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