星に帰れよ

5件の記録
- 高橋|往来堂書店@frog_goes_home2025年8月18日読み終わった人間は巨大で複雑な多面体のようなもので、足元にぽつんと立つ他者の視点からはすべての面を詳らかに確認することができないし、とうぜん自分自身ですらも全面を把握することはかなわない。そういう事実があることに気づかず、あるいは気づいたとしても蓋をして、勝手に期待して勝手に失望する傲慢さよ。「おそらく、解釈されるのは一番の屈辱だった。(p.100)」複雑さをそのまま受け入れる下地は、おそらく人間には備わっていないのかもしれない。 これ書いたとき(文藝賞受賞時?)まだ高校二年生だってよ。膝から崩れ落ちたね。まもなく新作が発表されるとのことで、とても楽しみ。それまでに二作目も読んでおきたい。
- もん@_mom_n2025年4月18日読み終わった心に残る一節@ 図書館私はやっぱり怒りが漲っている作品が好きだ。清々しくて心地良い。 p.88 自分の絶対が崩れる事は背骨が上から下まで砕け散る事、赤信号が機能しないゆえ青になっても渡れないという事、砂糖が甘くない事。 p.91 ふざけんな、私はお前をいつまでも飼ってやるからな。お前がマユや私の事を面倒くさがって、興味の外に放り捨てたとしても、私は負の情動を堂々巡りさせてお前を存分に憎むのをやめない。自分の正義を軸として、価値観の違う奴らをいつまでも飼って思い悩んでやる。 p.97 違う、違う。私はあんたの絶対じゃない。それだけは確かだ。お前に神様なんているわけがない。調子に乗るな。