アロハで猟師、はじめました

7件の記録
- 橋本吉央@yoshichiha2025年5月6日読み終わった確かに、猟師として目の前の生き物を殺すことの重さは、経験した者でないとわからないものがあるのだろうと思う。そういうことを心から真摯に書いているという印象はあり、確かにそうなのだろうな、と感じた。とはいえ、誰もがそういう経験ができるわけではないから、「あーだこーだ言うなら、猟師として命を扱ってみろ」という方向に話を持っていくのはちょっと乱暴な気もするけど。 資本主義と貨幣経済に、狩猟で獲った鴨のような贈与経済を混ぜることで、過剰な新自由主義に変化を加えられるのではないか、という発想は、確かに面白い視点はある。けれど、贈与経済がなぜインパクトを持ちうるかというところが、共同体の人間関係が豊かになる、というところと繋がった考え方で、それだけだと、共同体というもの自体にうまく入れない人を排除する論理が残り続けてしまうのではないかと思う。ちょうど『庭の話』でアンチ共同体論みたいなものが展開されていたので、そういう視点から批判的にみてしまうところがある。 全体として、ライター業、猟師業にプライドを持っていることはわかるのだが、自分の評価基準に合わない人を見下す高慢さを感じて、そこがなんだかな、と思ってしまったのだった。