空耳の森

5件の記録
- ユメ@yumeticmode2025年6月8日読み終わった感想七河迦南さんの作品を読み終えたとき、私は決まって呆然としている。心揺さぶる読書体験に圧倒され、どんな賛辞を連ねればこの本の感想に相応しいのだろうかと、途方に暮れてしまうのだ。 収録されている九つの短編は、一見どれも日常を巧みに切り取った小説であるかのように思われる。だが、読み進めて行くと、突如として上質なミステリに変化するのだ。作者が凝らした技巧、周到に張り巡らされた伏線に物の見事に騙されていたのだと気付かされる瞬間の爽快感は癖になる。中でも「アイランド」は、少し不思議な世界観が思いもよらなかった重い現実に着地するのが印象深い。 そして、基本的に独立した内容であるかと思われた九つの短編は、ひとつの大きな物語へと収束してゆき、最後を飾る表題作で美しくまとまる。それがあの七海学園の現在の物語なのだと分かった瞬間、驚きと感動に震えた。『七つの海を照らす星』と『アルバトロスは羽ばたかない』を読み返したくてたまらなくなる。
- 権子@m_gonko2025年6月5日読み終わった心に残る一冊マイベスト小説2025/6/5 読了 読み終わって、今すごく心が締め付けられて、温かいような、くすぐったいような、なんとも言えない気持ちになっている。 まさかあの作品と絡められてるとは思わなかった…。 あぁ、七河迦南先生は凄すぎる……。 9つある短編集だが、単なる短編集ではなかった。 一つ一つ読み進めていく度に、真相に驚き、最後の短編で泣きそうになった。 推理小説として短編毎のトリックが素晴らしいのは当たり前として、推理を絡めた物語が本当に…読者を惹き込ませる天才だと思った…。 リコとカイエの短編『さよならシンデレラ』『桜前線』で普通の短編集じゃないと感じたけど、最後の短編で作者の罠に引っかかり(嬉しい)、心揺さぶられました…。 私はこの先生の作品がとても好きだ…。
- 晴耕雨読@nukosuki252025年4月20日読み終わったKindleすぐ側にあるようなミステリー9編。『七つの海を照らす星』『アルバトロスは羽ばたかない』と連なる物語たち。 Kindleで読んどる