家庭用安心坑夫

7件の記録
- みー@mi_no_novel2025年4月30日読み終わったGW読書週間2025@ 自宅GW読書週間六冊目。 小砂川チトさんの本は、『猿の戴冠式』以来久しぶりに読んだ。 難解だった……!終始現実と幻想の境目をふわふわしてて、今語られているのは何だ?と思いながら読んだ。何が正しい、正しくない、死んだ家族か夫……。 文体は易しいんだけれど、地に足をつけて読めなかった。でもその浮遊感がまた面白くて、現実から離れたい時に読むのは良いなあと思った。
- Suzuki@finto__2025年4月11日読み終わった★★★☆☆ 「母はたぶん、〈なにが?平気だけど?〉という顔をするのに命がけのひとだったのだ、といまでは思う。ひとから不憫がられるのをものすごく嫌っていて、そのくせみずから一番不憫がられるほうへ向かって行くという奇妙な生き方を選んでいた。おそらく、意地になってひとりで小波を産んだことを後悔していたが、かたくなにそれを認めたがらなかった。たとえばなにかの拍子にうっかり片腕を無くしたとしても、〈え、どうして?あたしずっと腕なんか二本も要らないと思ってたし、はなからこうするつもりだったんだけど?〉言い出しそうな、彼女はそういう異常な負けん気をもっていた。だから、それこそこんなふうな人物評はとてもかわいそうなんだけれど、あのひとはじっさい問題、徹頭徹尾、不憫なひとだったのだ、と小波は思う。」p66