時刻表2万キロ

4件の記録
- LUCiA@gogo2025年5月11日読み終わった本の薄さに比して字の小さなボリュームたっぷりの時刻表の旅だった。綱渡りのような乗り継ぎや、うっかり寝過ごしたために想定外の美しい風景に出会ったりと、国鉄全線の完乗を目指した、時刻表を駆使した旅の紀行文。 私は鉄道ファンと言う訳ではないが、この著者の文章は読んでいて引き込まれる。ほとんど感傷的な気分などは書かず、かと言って冷たい訳ではなく車窓の美しい風景を知識とともに書き記す。見たままの事実を並べただけで書き手の意図が伝わるような、クスッと笑える部分も多い。 今の時代では書くと問題のありそうな描写も多々あるが、今の時代も書かないだけで気持ちはそうなんだよなー、なところが楽しい。 全線完乗した後の著者は張り合いがなくなったらしいが、このボリュームある本を休み休み半年ほどをかけて読み終えた私は感無量だ。 単行本より、断然文庫版の方が表紙イラストがかわいくて良い。ただし、字が小さいので中高年以降はご注意を。私のことだが。
- 星と嵐@matsu1551900年1月1日かつて読んだ鉄道趣味の黎明に、浚った本のうちの一冊。浅瀬に踏み込んだばかりの鉄道意識に深みを与えてくれた。 卓越の編集者が本を書くと言うこと。読みやすさと面白さ、情報の綯い交ぜ。良い本。