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LUCiA
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@gogo
10数年前にケータイをスマホ(iPhone)に変えてから徐々に本から離れてしまったのですが、2〜3年前に速読を習い(速読はまったく身につかず)、また読書習慣が戻ってきました。YouTubeやマンガアプリに負けがちですがゆっくり本を楽しんでいきます。
  • 2026年8月6日
    総理にされた男
    池上彰さんが解説で書いてるが、政治や経済を学ぶ入門書としてもよい本である。しかもエンタメ。 病気の総理の替え玉として拉致された売れない役者の主人公。しかし、本物の総理はそのまま亡くなり、役を降りることができなくなってしまった。リアルではこんなことあり得ないよなぁと思いつつ、もしかしたら私が、国民が知らないだけで、影武者ってのは常に用意されているものなのか?なんてすでにもう中山七里の思うツボだ。美形の有名芸能人なんかと違って、政治家の顔をじっくりとながめてため息つくような人間はそうそう居ないと思うのだが。だから替え玉もバレにくいよねしかしまぁ、政治家経験ゼロからいきなり一国の首相に成り代わるなんて、よくこんな話思いついたね。いつもの中山七里本より、ちと小難しい用語がたくさんでてくるのはこちらの教養も試されているようで心地好い。だんだんと総理そのものに心を入れ替えていく主人公の熱さはまるで青春モノを読んでいるかのようでもあった。
  • 2026年8月3日
    那覇の市場で古本屋
    沖縄に行くので沖縄本を。くらいの気持ちで読んだ。三宅香帆さんのYouTubeで紹介されてた那覇の古本屋さんの店主さんが書いた本。 なんか、期待以上だった。開業の苦労なんかもさらっと書かれている。ご本人はさらっと書いたつもりじゃないのかもしれないが^_^ 開業のあれこれのくだりで、以前私が所属していた会社の名前がでてきて、ちょっとうれしかった。密かにそんなかかわりがあったのね。 ぜひとも那覇で古本屋巡りをしたい。この本持って行こうかな。
  • 2026年8月3日
    連続殺人鬼カエル男
    久しぶりに中山七里を読んだ。中山七里の積読本がまだまだたくさんある。やはり面白い。読みやすい。ほのかに教養が香る。紹介される曲をYouTubeで検索して聴きながら。だから困るのだ。他の本を読めなくなるから。 内容はグロテスクだ。ヒトをモノ扱いしたような連続殺人。なかなか捕まらない犯人。群集心理が暴徒を作る。久しぶりの中山七里だからか、何も勘繰らずに今回は割と犯人が分かりやすかったなぁ、、等と呆けたことを思っていた。そこから怒涛のどんでん返し、そしてまたどんでん返し。どんでん返しの帝王だった。忘れてた。で、最後は? ほんとゾクゾクする最後だった。この最後のために小説を読んでいる。続きがあるのだよ、この本には。
  • 2026年7月28日
    やし酒飲み
    やし酒飲み
    『本なら売るほど』に出てきた本、と言うだけで興味を持った。古本屋でたまたま見つけたので買った。ちょっとおしゃれな古本屋フェア的な会場。店主は、アフリカ本にハマって、「めちゃくちゃ面白いよ!」とチョーおすすめしてくれたのだけれど。。。合わない本と言うのは本当に合わない。買ってから多分1年くらいは経ったと思う。少し読んでは中断。また読んでは中断。ようやく読み切った。かな? 本編のあと、作者自身によるバイオグラフィー、訳者による解説、多和田葉子による解説。 多和田葉子の解説でようやく元を取った感じ。 『百年の孤独』に微妙に似てるかな、とも思ったのだけど、やっぱ違うかな。『百年の孤独』は人間の物語であり、そこにはウェットな感情が渦巻いていた。『やし酒飲み』は人間以外にも神様、死神、死人、なんでも出てくる。まっかくもってカラッとしてる。 好きな人にはほんと、面白いんだろうなぁ。
  • 2026年7月20日
    つくもがみ貸します
    母が時代物を好きだろうなぁ、とプレゼント用に購入。何だかちょっとアニメ向きかなと思ったら、2018年にとっくにアニメ放送されていた。古本屋でシリーズ3冊のうち2冊買ったのだけれど、どうせならあと1冊揃ってから母に贈ろう。1冊目と3冊目が手元にあり、真ん中が抜けてるので続けて読めない、、、。短い話が1話完結でいくつかあるのだが、少しずつストーリーは進んで行くので、やはり続きものは続けて読みたい。ただ、この1冊目でまぁ大筋は完結したように見えるけど、3冊も続くからには、色々サイドストーリーが展開するんだろうねぇ。
  • 2026年7月18日
    夜がどれほど暗くても
    久しぶりに中山七里を読んだ。古本屋で何冊かまとめて買ったのだが、ずっと読めずにいた。その古本屋に先日久しぶりに行くと、「七里さんはぜ〜んぶ読んだわ」と店主と楽しそうに話すマダムがいた。あぁ、「中山七里の本は先日まとめて売れてしまったんですよ」と申し訳なさそうにレジで言われたことがあったが、犯人はこの婦人だったんだ。数ヶ月?1年以上?経って、心中密かに答え合わせをしていた。 さて、本作は読みながらな〜んか知ってるぞ、と思っていた。場面のところどころで映像が頭に浮かんでくる。読後に調べると、上川隆也主演でWOWOWでドラマ化されてた。納得。 殺人事件の被害者遺族である女子中学生。加害者遺族である男性。この2人の関係性がどうなるのか。確か、この男性はまだまだシリーズ物の小説にも登場するので、ここで変な終わり方はしないだろうとは思っていたが。2人については、表紙のイラストがよく物語っている。初っ端からすごい勢いで話は進んで行く。読者を飽きさせない。中山七里ここにあり。悲しい話だけど、最後ほんの少し希望が。 そして、唐突に西原理恵子のマンガ?!なんで?!と、これはいわゆる「解説」のようだ。マンガ家だからマンガで解説。すげーな中山七里。
  • 2026年7月18日
    王とサーカス
    王とサーカス
    古本屋にて購入。米澤穂信を読むのは2冊目。淡々と話は進んでいき、いつの間にか話の渦に巻き込まれている。そんな印象。後半になり、前半の淡々とした情景の中に多くの伏線が散りばめられていたことに気付く。1文字たりとも流し読みできない。読み終えてしまってから「あっ」と思う。ネパールの国王一家殺害事件は史実なので、途中でその史実をWikipediaで調べた。調べてから再び本書に戻っても、やはり事件関係者の名前がこんがらがってイマイチ頭に入らない。しかしまぁ、それでも『王とサーカス』の面白さには影響しない。最後のどんでん返しも、どうだ!どんでん返しだ!と言った印象ではなく、これも淡々と明かされる。そう、このお話はずーっと淡々と進んでいく。主人公である女性の性格が、何か感情の起伏があっても顔にはでないと言う設定なので、あえて文章もそのように作られているのかもしれない。書きながらそう思えてきた。でも、面白いよ。この本は。また米澤穂信の他の本も読んでみよう。
  • 2026年7月13日
    神様の罠
    神様の罠
    ミステリーのアンソロジー。色んな作家をお試しで読めるな、と思って古本屋で買った。たまに思い出したように行く小さな店。今回は、店主のマダムがしばらく留守にしていて、代わりにお客さんが「ちょっとそこまで出かけてらっしゃいます」と店番代わり。どうしよう買おうかなぁ、今日はやめようかなぁと思いながら、いつもは店主の背中側にあってなかなか手が出せない棚をじっくり見たりしていると、掘り出し物を見つけたり。やっぱ待つことに。おかげで買い過ぎず、少な過ぎず、良い本を買えた。 さて、いきなり1話目からどんでん返し。これはやられた。短いこともあり、読み終わってすぐにまた冒頭から読み直した。乾くるみ『夫の余命』。2話目は凶器が何なのかがずっと分からない、と話が進んでいく。えー、絶対あれでしょー簡単簡単、と思ってたら、全然違った。米澤穂信『崖の下』。3話目、コロナ絡みの将棋の話。将棋の投了の時の作法のようなもの、初めて知った。この本は2021年発行。まだコロナ禍だなぁ。芹沢央『投了図』。4話目は詐欺と殺人。これがいちばん純粋に推理小説だ。大山誠一郎『孤独な容疑者』。5話目、あぁぁ私パズルとかクイズとか苦手なんよー。だからなかなか理解できなくて何度も読み直した。苦手だった数学の文章問題なんて思い出してしまった。けど、ただのパズル問題に奥深いストーリーをくっつけるの、けっこう好き。有栖川有栖『推理研VSパズル研』。トリは辻村深月『2020年のロマンス詐欺』。振り込め詐欺に巻き込まれていく大学生(田舎からでてきたばっかり)のシーンはちょっと読んでてイヤだった。絶対ダメなやつだ、と読者としては分かりきってる深みに落ちていく主人公を見てられないというか、そう言うシーンは嫌いなのだ。でも意外とラストは爽やかな、後味の良い、読後感の良い話です。こんなオチもあるのね。
  • 2026年7月12日
    向日葵の咲かない夏
    続けてまたもやYouTube番組『ほんタメ』の推し本。子どもが主人公の話って余り興味ないのだけど、ほんタメが推すなら、と。 小学生が主人公なだけあって、ファンタジーの世界が広がるようなストーリー。しかしこれは推理小説だ、そんなはずはない、とあらゆる設定に疑いの目を向けながら読んだ。 蜘蛛になったS君や、カマドウマになったお爺さん。その他にも。あるトラウマから常に空想の世界とともに生きるミチオ。そんな背景がハッキリと分かるから、彼の目線で描かれる色んな事柄が本当なのか空想なのか、ずっとふわふわと感じながら読み進めていった。 最後の最後の両親とのシーンも、それまでの話の進め方が効いていて、「存在」自体が疑わしく思えてくる、ミステリーだなぁ、上手いなぁと思える終わり方。 久しぶりに一気読み。寝不足だ。
  • 2026年7月11日
    葉桜の季節に君を想うということ
    もう一度読まねば!と思ったのはこれが2冊め。1冊めはベルンハルト・シュリンクの『朗読者』。映像化もされた。目に見えない生い立ちというか、その人の過去を知っているかどうかで読み方が変わるものだった。素晴らしい作品だった。 そして、この『葉桜の季節に君を想うということ』。YouTube番組の『ほんタメ』でよく出てくるタイトルだったので、ついに買って読んでみた。うーん、面白いけど、まぁ、ミステリーだよなぁ、どんでん返しはどんな感じなんだろうと思っていた。どんでん返しは必須だから、あらゆる可能性を考えながら読んでいた。ふふーん、たぶん分かったぞ、なんて考えていたが。 しかし、だ。いや、これはダメだ。映像化はできない。文章だからこその大どんでん返しだった。こんなどんでん返しは読んだことがない。主人公の職業的な身軽さなんかも、こういうことだったのか。 最後の章。何だか途中でセリフの意味がよく分からなくなった。私が今まで頭の中で勝手に想像していた登場人物たちの例のアレが、大前提が、ガラガラと音を立てて崩れたというか、、、。これかー! 最後に、並行して進んでいた物語が一つにまとまる。そう言うことだったのかー。いやー、やられた。作者にだまされた!
  • 2026年7月5日
    緑十字のエース
    石田夏穂さんの書く話は何か淡々としているのにじわじわと面白い。 ゼネコンエリートで数字を扱う部署から転職して工事現場の「安全」と言われる部署で働くおじさんの話。転職のことを家族に話せないまま、朝の5時台に家をでて出勤する。 小さな現場事務所内での人間関係が濃密に描かれている。取材力がすごいのか、リアルにこういう現場で働いていたのかなと思わせられるくらいに細かい描写。知らない世界を見せてくれる作者の本が好きだ。 何となく主人公の顔を、俳優の小手伸也さんを想像しながら読んでいた。顔はず〜っと頭にあるのだが、名前が分からず、色々検索してようやく小手伸也さんの名前がわかった。すっきり。
  • 2026年7月3日
    三島由紀夫の肉体
    ようやく読み終わった。。。 三島由紀夫はそんなにたくさん読んでないんだけど、痺れるような美しい文章だったと遠い記憶。 三宅香帆さんがページターナーズでおすすめしていたので読んでみた。 三島由紀夫が体を鍛え出して、それはやがて自決するための伏線であった、と言うのが本書。だと思う。 昔、『薔薇刑』はどこかでぱらっと見た気がして。筋肉の人だと思ってたけど、元々は青白いインテリ代表のような人だった、と写真付きの説明がある。私の好みとしては、青白い頃の方が良いな。 お祭りで神輿のかつぎ手をやった時の純粋に嬉しそうな顔がステキだ。 「ボデービル」にハマってからは、ボクシング、剣道、空手などどんどん肉体を鍛えまくっていき、スポーツ紙にボクシングなどの観戦記を掲載するまでになっていったそうな。東京オリンピックの特派記者としても活躍し、東洋の魔女・女子バレーボールの試合に涙した。有名な楯の会の記念写真はなかなかカッコいい。 お酒が得意ではなく、楯の会のメンバーも礼儀正しい良き青年たちで構成されていた。ただ、国粋主義であることは自認していた。 三島さんがそもそも切腹にこだわったのは、二・二六事件を少年時代に見聞きしたから。そこから、えーっと、著者はいろいろ書いていたけど、私には消化できておりませぬ。様々なスポーツと三島さんの心境について分析を書き連ねているが、すまぬ。ふむふむ。で止まってしまった。 たぶん、いや絶対に著者の意図とは違うと思うが、分析よりも当時の社会とか雰囲気とか、言葉使いとか、そんな歴史資料として楽しませてもらった。三島由紀夫の死から50年以上。ほんと、言葉ひとつとってもかなり変わってきているなぁ、と感じた。 切腹のあと、介錯してもらい、首をはねられたとか、、、。マジかー。なんというか、ほんとにもっと違う時代に生まれたかったんだろうなぁ。 私のいちばん好きな箇所は、神輿をかつぐ嬉しそうな三島さんの写真。 久しぶりに三島由紀夫の本をまた読みたくなった。読みたい、と、読む、は違うけど^^;
    三島由紀夫の肉体
  • 2026年6月6日
    工務店の日報
    工務店の日報
    ずいぶん前に、何かのマンガアプリで無料部分までだけ読んで、面白かったのでLINEスタンプ買って、友人に好評で。その内マンガ本体を買おうと思いつつ、ようやく買えた。 期待を裏切らない面白さだった。表紙、カバー、中身の作り、たまらなく良い。 私の父が工務店をやっていたので、余計に「うんうん」と頷きながら読んだ。
  • 2026年6月6日
    まどいのいきもの -銀河生物観察記ー(1)
    積読チャンネルで見て、バリューブックスで予約して、数ヶ月待って、おまけ本もついてて、ようやく到着して、もったいぶってから読んだ。「1巻」となってるので、続くのでしょう。買いますよ。 銀河生物に寄生された人たちのお話。銀河生物なんて奇想天外な手段を使ってはいるけれど、人間のお話。確かにまだまだこのマンガ全体の構想(勝手にそんなものがあると仮定しているが)からしたら、全然序の口やろねぇ、と言う感想。これからが楽しみ。
  • 2026年6月6日
    天才になれなかった全ての人へ
    作者のかっぴーさんて、『左ききのエレン』の中でも何かこう色んな視点を提供してくれる人だなと思うのだが、そのマンガと言う縛りを取っ払ったナマのかっぴー節を読める本、と言う印象。 「天才」ではなく「天才モード」、を目指すと言う発想に救いがあるなぁ。私は50代なのだけど、まだまだ自分のカードを捉えきれてないなと。読みながらこれからの私の可能性を考え始めた。何歳でも、何やってもいいやん。
  • 2026年6月6日
    名画で読み解く メディチ家12の物語
    イタリア語を勉強しているので。イタリアと言えばメディチ家。この『●●家』シリーズ全6冊を書店で見かけて、全部読みたい!と思ったのだけど、とりあえずはイタリアから。家系図が複雑で、同じ名前の人が何人もいて(百年の孤独のようだ)、ややこしいが、ザッとメディチ家の概要を知るにはとても手軽で読みやすい。絵画もきれいだし。このシリーズにある他家も登場するので、ボチボチ揃えていこう。それにしても、何だかオシャレで陽気で言語が美しくて芸術の都で、と華やかなイメージのイタリアだったけど、これを読むと何とも血なまぐさい歴史に彩られている。毒殺で有名なボルジア家の名もチラッと出てきたが、ボルジアについても何か読みたいな。
  • 2026年6月2日
    プラハの古本屋 (中公文庫)
    社会主義時代のプラハの古本屋事情など、魅力的なお話がたくさん。それにしても学者って、やはりすごい勢いで本を買ってすごく本を読むんだなぁ。面白かったエピソードとして、カルパチアの山岳地帯の山村で目についた牛飼い、羊飼い。その人たちがしばしば本を手にしている風景は、世界のどこでも見たことのない組み合わせだったとか。スラブ学会での話もうっとりとする。10ほどもあるスラブ語と英・独・仏の公用語があるので、どの言語で発表があるかわからない。作者は二日間朝から晩までずっと発表をきいたら、何もかも分かるような錯覚におそわれた、と。色んな言語が飛び交い、苦も無く(あったかもしれないが)こなしていくのはうらやましい。スラブ系の言語も何か勉強したくなる。チェコやスロバキア、スロベニアを旅した時のことをうっすら思い出した。この本を持って東欧にまた旅する日を夢みよう。タイトルの元ネタである、作者の師匠こと徳永康元さんの『ブダペストの古本屋』も読みたい。
  • 2026年5月28日
    漱石日記
    漱石日記
    多分もう1年以上前に買って、他の本を読む合間合間に繋ぎとしてちびちび読んでいた。日記文学はこう言うところが良い。 初っ端から「夜、下痢す。」である。ロンドン留学へ船で旅立って2日目、1ページ目から、だ。いきなり面白い。下痢と、食べ物のことと、お金のこと。 ヴィクトリア女王が亡くなった際ちょうどロンドンにいたので、葬式見物に行くが人混みが凄すぎて見えない。ハイドパークの「園内の樹木皆人の実を結ぶ。」ほどで、下宿先の「宿の主人、余を肩車に乗せてくれたり。」に笑える。 修善寺での日記は痛ましい。ついに「吐血五百ガラム」の後、「皆朝までもたぬ者と思う。」と、奥さんが代筆した。ただ、その後回復していくにつれ、また食べ物のこと。 明治天皇に対する不満。天子重体の報により次々と催し事や営業の自粛が相次ぐ。まだ死んでもいないのに、営業が天子の病気に害をなすわけでもないのに、と。 妻への不満。かなり口の悪い書き振り。「ベラ棒め、」おお!江戸っ子の口上だ!「癪に障る」とか、「断じて許さない」とか「糞でも食らえという気で」とか。下女に対する不満とか。現代なら絶対に書けない差別用語とか。 神経質で気が強いのか弱いのか、不平不満に満ちあふれた日記はとても人間みがあって楽しかった。 発表当時は問題もあったようなことが解説に書かれていたが、この日記に登場する人物が全てもうこの世にいない今となっては、1000円札の文豪の普段着の生活が読み取れるのは楽しい時間だった。
  • 2026年5月27日
    歌よみに与ふる書
    歌よみに与ふる書
    タイトルの「歌」とは短歌。私は短歌も俳句も詠みも読みもしないが、面白そうだったので。新聞紙上に連載し、名歌と言われる歌を糞味噌にけなしたり、読者からの批判に応えたり、良いものは良いと言ったり。「理屈」論争。源実朝へのベタ褒めっぷり。「も」の功罪。でもやはり普段歌を嗜まない身としては、う〜ん面白くないなぁ、、、と流し読みしていたところ、子規作の歌とその訳、解説のページになると面白くなってきた。この本の目的からは少し逸れたかもしれないが。短い文字数の中に込められた感情や時間、距離、病状を表すテクニックなど、知らないことがいっぱいだった。面白くないと思いつつも、気付けば8ページも付箋をつけていた。表紙がカッコいい。
  • 2026年5月22日
    村上海賊の娘(四)
    圧倒的な迫力と面白さで終わった。史実は変わらないはずだから、作者の都合よく事が進められているわけではなかろうに、でも、やはりこうなるのか!と言う物語が展開する。小説終了後の解説で、作者の史料に対するこだわりっぷりについて書かれていた。つまり、この本の登場人物は全て実在の人物で、戦さの結果なんかも全て史実なのだ。まぁ、百姓や下っ端の手下は創作上のキャラクターだそうだか。史実と史実の間をつなげる描写、史実の脚色、この表現力に私はやられてしまったのだ。解説はさらに私の気持ちを見抜いている。小説の舞台となった芸予諸島への観光を推しているのだ。主人公「景」の行く末は最後まで目を離せなかったし、小説はクライマックスに近づくにつれ面白くて面白くて、片時も手が離せない状態になってしまった。中毒性のある『村上海賊の娘』、オススメです。
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