幽霊を創出したのは誰か? Who Created the Ghost?

幽霊を創出したのは誰か? Who Created the Ghost?
幽霊を創出したのは誰か? Who Created the Ghost?
森博嗣
講談社
2020年6月19日
10件の記録
  • @sotaono
    2026年7月26日
    p9 「大家の家で紅茶をご馳走になったとき、僕たちは初めて<城跡の亡霊>の話を聞いた。」 p10 「「男の幽霊と女の幽霊がいるらしくて、二人は、もとは恋人どうしだったけれど、幽霊になった今は、お互いの姿を見ることができないの。」」 p18 「彼女は手を伸ばす。「さあ、行きましょう。」そのようにされたら、その手を握る以外に、僕に与えられた選択肢はない。握った彼女の手が、僕を引っ張った。どこにそんな力があるのか、と思えるほど力強い。」 p29 「「そうだね……、つまり、彼らが、ロベルトとリンダなんじゃないかな、幽霊の。」」 p34 「「ロベルトとリンダです。」」 p37 「「目撃者になってしまったわけだ。」僕は呟いた。「誰でも毎日、なにかの目撃者ではあるけれど。」」 p38 「何者かが存在する、とは至言である。」 p42 「「私は、ヴィリ・トレンメルといいます。」老人は名乗った。」 p51 「人間は孤独を愛しているようだ。」 p61 「「幽霊とは、どんなものか。人はどうして幽霊を創り出したのか。」」 p73 「「いえ、つまり、幽霊になって、この世に留まるわけです。それで、無念を晴らそうとする。解消できれば、ようやく天国へ行ける。それを浮かばれるというのです。」」 p75 「マガタ・シキ博士の共通思考というのは、物体のように信号を共通化することかもしれない。そうすることで、お互いの信号がお互いに確認でき、お互いに影響を及ぼすことができる。すなわち、思考が、物体のように目に見えて、手で触ることができ、移動したり、加工したり、破壊することができる存在となる。思考が物体になる、といえば良いのか。」 p77 「まるでオーロラだ、と思ったけれど、これは口にしたら果てることになるだろう。」 p82 「僕は、ドレス姿の彼女をゆっくりと眺めることができた。」 p104 「私も、悲鳴って、上げたことがありません。発声練習をしておかないと、上げられませんよね。」 p107 「「私は、リンダです。」」 p112 「「幽霊を、誰かが作った、ということですね?」」 p113 「路地は、僕に顔を近づけて、軽く口づけをしたあと、自分のベッドへ移動した。」 p121 「「人間の装いというのは、ファッションもそうだし、たとえば、建築物や、それから地位や、グループや、あるいは武器とか、国とか、団結とか、全部がヴァーチャルだったんだ。そうやって、自分を別のものであるかのように意図的に錯覚して、一時の夢を見たんだよ。」」 p124 「「お昼まえには、失礼したいと思っています。」僕は言った。おそらく、それがロジの本心だからだ。もう一度、彼女を見ると、満足そうに眼差しを返してきた。」 p132 「彼女を追いつう、僕はヴィリ・トレンメル氏の杖を拾い上げる。なにかの役に立ちそうな予感がしたからだ。」 p143 「「茶色の馬ですか?」」 p144 「そのときになって、ヴィリ・トレンメルの杖を持ってきてしまったことに気づいた。手に馴染んでいたのだろうか。」 p148 「「あ、これを……。」僕は、持参した杖を差し出した。うっかり持って帰ってしまいました。それに、振り回したりもしたので、傷がついたかもしれません。」 p158 「「いいえ。そういった陰の人物として、適当な該当者が見当たりません。百数十年近くの時間が経過していながら、誰も表に出てこないことは、非常に稀なこと、まさに奇跡といえます。」「それは、感慨深い。貴女の口から、その言葉が出るとは、思いもしなかった。」」 p168 「「何だというわけでもないのだけれど……、そうなると、私と君が幽霊になったみたいなものだね。」」 p176 「「現実というのは、人間の頭の中にあるわけですね。」」 p178 「「鍾乳洞だからね。」」 p184 「「リアルの人間が、ヴァーチャルを体験するように、尺に、ヴァーチャルの住人たちに、リアルの世界を体験させる、というプロジェクトを、トレンメル氏が考えているとしたら、という架空の話だけれど……。」」」 p199 「「マルコ、リンダに会いたいのでは?」僕は尋ねた。「リンダが、ここにきているのか?」マルコjは英語できいた。」 p199 「「俺には、リンダは見えない。声を聞くこともできない。」マルコはそう話し、そこで左右に首をふって、そのあと目を開けた。「でも、いることはわかる。」」 p201 「ロジのクルマで帰宅した。やはり、丸い月が高いところで光っていた。あそこが、外に出る穴かな、と一瞬連想して、僕は見上げた。」 p202 「わからないようで、すべてわかっているし、なんらかの方法で再現できるもんばかりである。ただ、普通の感覚からして、ちょっと変な感じがする、というだけ。ようするに、違和感を抱く。だが、その違和感は、僕自身の基本というか、立ち位置、つまり視点に起因したものだろう。世の中には、まったく違う価値観が多数存在し、いろいろな目的で、さまざまな生き方を、人はそれぞれしているのだ。」 p203 「百年もまえの経済学者が、人間が行うものはすべて宣伝である、という言葉を残している。情報はすべて宣伝であり、リアルで行われる運動はすべて宣伝だ、と考えてもそれほど大きな勘違いにはならないはずである。」 p204 「でも、ロジが襲われたことは許せない。」 p207 「「城跡公園です。明日はどうですか?天気も良さそうですから、お弁当を持っていきませんか?」」 p208 「「まあ、ピクニックですって?久しぶりに聞きましたよ。ちょっとしたパニックだわ。」」 p210 「「グアトの希望というのは、グアトの自由なのではありませんか?」」 p210 「「そう言われてみれば、そうなのかな。しかし、個人の希望というのは、個人の内部にあるわけではないよ。個人の周辺にある。個人の環境にある。たとえば、もうすでに君がそこに含まれている。」」 p214 「「大人になっても、うーん、たとえば好きな人を楽しませようと、やっきになることってあると思います。」」 p226 「「そうかもね。うん、それに近い。もっというなら、援助を期待されている、援助を望んでいる、というサインがないかぎり、余計なことのように思う出しゃばることに抵抗がある。あの人の自由なんだ、一番大事なことは。」」 p228 「「それが正しい理解ですが、世間は必ずしも正しく理解しようとはいたしません。自分がしたい理解をします。」」 p233 「「トレンメルさんの杖があります。」僕はブラウアに言った。」 p237 「こうしてみると、人間の頭脳には、もともとヴァーチャルの機能が備わっているようだ。電子会に作られたヴァーチャルは、人間の頭の中の機能をただ外に取り出しただけのものなのだ。」 p238 「最も可能性が高いのが、その誰かが、この世の人間ではないからだ。僕に、何が言いたいのだろう。伝えたいことは何だろう?言葉ではいえないことだ。言葉にならないような、メッセージ?」 p239 「そうか……、あそこに彼はいるのだ。僕に会いにきてほしい。呼んでいるのだ。でも、どうして?どうして、僕に来てほしいのだろう?なにか、僕にできることがあるだろうか?」 p240 「そうだ、あのとき……。あれか?あれが、つまり……。」 p243 「そうだ、だから何なんだろうか?それは、彼にきいてもらいたい、彼に言ってほしい台詞だ。」 p245 「人間も組織も、メリットのないことでは動かない。」 p252 「「頑張って。」ピータが上から言った。そして、片手を振った。」 p254 「僕が伝えた情報から、オーロラとアミラが演算した結果だった。世界でここだけが、条件に合致する、と割り出されたのだ。」 p255 「思ったとおり、ヴィリ・トレンメルの別荘と同じ建物だった。」 p260 「「ロベルト・トレンメルさんですね?」「よく、ここへいらっしゃった。」掠れた声で、彼は話した。」 p261 「「どうも、ありがとう。」「その杖は、何ですか?」僕は尋ねた。「遠い昔のことで、忘れてしまったが、これは、私の大切なものだった。」老人は答える。「これから、それを思い出すことにします。」」 p261 「「いえ、どうもしません。ただ、思い出す。これまでの人生は、すべて、それでした。ただ、毎日思い出す。昔のことを思い出す。思い出して、また忘れて、また思い出す。その繰り返しです。ここには、新しいことはない。なにも生まれない。したがって、昔の思い出だけを、何度も、何度も、繰り返し、この……。」彼は片手を上げ、自分の頭の横に当てた。「この頭から出して、それを手にして眺める、それを噛み締める、何度も、何度も、同じことを繰り返し、思い出す。そんな毎日でした。それだけを続けてきました。生きることは、思い出すことです。違いますか?」「新しい思い出を作ることだって、できるのでは?」僕は尋ねた。「それエモ、明日になれば、忘れてしまう。だから、覚えていることだけを、思い出すのです。それらは、昔の子です。子供の頃、そして若かった頃。」 p262 「「リンダ?その名前は。私が知っている名前のような気がする……。」老人はそこで目を瞑った。「誰だったか……、そう、その名前は、知っている。大切な名前のような気がする。誰だったか……。」 p263 「「もう一度、おききしますが、それは、何ですか?」僕は、デスクの上に置かれている杖を指差した。「え?これは……、そう、大事なものです。」老人は答える。「どなたかが、届けてくれたものです。ありがたいことです。」」 p263 「そこで、彼は口許を緩め、微笑んだ。「もう……、そのような時間はない。そう思います。一生に一度きり、すべてが、この一瞬の中にあろうとしている。懐かしい声だ。そういう声を、私は聞きたかったのだ。懐かしい、とても、懐かしい……。人間というのは、なんて懐かしいものだろうか。誰が、人間を、このような懐かしいものにしたのだろうか。どうか、教えてもらいたい。」」 p264 「「時間ですか?」僕は答えた。「時間か……、そうかもしれないね。」老人は笑うのをやめた。「いや、そうではない。形だ。」」 p264 「老人の目から、涙が零れる。細かい皺の頬を、涙は伝っていく。ここにも、重力は作用している。老人の白い顔を、僕はじっと見据えた。瞬きもできなかっただろう。一瞬だけでも、時間が止まるのでは、と僕な思った。その発想に、背筋が寒くなった。これが、刹那というものか、と。もう、言葉を忘れてしまった。」 p265 「音を立てないように、寝ている彼を起こさないように、永遠の時間が、ここに閉じ込められますように、と願いながら。」 p266 「そこにいたのは、白いドレスを纏った女性。「どうぞ。」」 p266 「「私は、リンダです。」」 p268 「「この館の主人、ロベルト・トレンメル様は、こちらです。」彼女の手が、少しだけ奥へ移動した。その手が示しているものは、デスクの上にのった杖だった。」 p269 「「こちらへ私を運んでもらったことに感謝いたします。何故、この杖のことにお気づきになりましたか?」」 p269 「「時間はかかるかもしれませんが、いずれ修正されるはずです。あらゆる評価は、正しい認識、正しい存在、正しい確率に漸近します。」」 p274 「「ごきげんよう。」ピータは言った。「楽しかったかい?」」 p279 「不屈の精神で、僕たちはピクニックにチャレンジした。」 p283 「そう、意味というのは、人間にとっての価値のことなのだ。」 p283 「人間は、クリーンなものが好きで、クリーンな環境に憧れている。ストレスのない自由にも憧れている。それは、リアルがけっしてクリーンではないからだ。では、ヴァーチャルでは、人は何に憧れるのだろう?」 p286 「喧しいことは、物理的な状況ではないだろうか・喧しさが好きか、嫌いかは、人間の自由であるけれど……。」
  • 水源
    水源
    @fountainhead
    2026年4月15日
  • 𓇌𓅱𓇌
    𓇌𓅱𓇌
    @dccxxiv___
    2026年2月12日
  • noirlog
    noirlog
    @noirlog
    2026年1月30日
    オンライン上で生きていこうとする価値観が相変わらずわからず、今回の話も気持ち悪いなあと思った
  • noirlog
    noirlog
    @noirlog
    2026年1月27日
  • shiho
    shiho
    @takeshiho22
    2025年12月31日
    WWシリーズはこれが好きかな
  • ヒガサワ
    ヒガサワ
    @thoma_0306
    2025年10月19日
  • @who_you
    2025年8月20日
  • 緑の杜
    緑の杜
    @araki_0527
    2025年5月14日
  • 𓇌𓅱𓇌
    𓇌𓅱𓇌
    @dccxxiv___
    2023年2月11日
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