寒い国から帰ってきたスパイ

3件の記録
- roiban@roiban2025年5月3日読み終わった面白かった…「ジョン・ル・カレをベストセラー作家に押し上げたスパイ小説の金字塔」、これだけ知っていれば読む理由に十分。カバーのあらすじを読まなくて正解だった。プロットは複雑で、根気よく読まないといけないがその見返りに得られる感動は大きい。探偵小説とはまた違う形で人が人を欺き謀略にかける世界。変装の道具や暗号装置が出てこないことをはじめは「ストイックな作風なのかな」と感じていたが、身ひとつで人間の心理を巧みに利用して読者ごと騙してみせることにこそスパイ小説の醍醐味があるのだ…(と分かった風な口を聞きたくなる)