晩年改版

晩年改版
晩年改版
太宰治
新潮社
2005年10月1日
3件の記録
  • たご
    たご
    @clan_1967
    2025年4月21日
    『人間失格』とかそれこそ晩年の作品を読んでからだと、ああ太宰もこのときは若かったんだとなにやら感慨深くなる。自分の苦しみをさらけ出そうとする語りの若さ。けれどもただ垂れ流しているわけではなくて、技法は考えつくされている。 『猿面冠者』なんていったい何重の入れ籠構造なんだよ。。
  • ゆい奈
    ゆい奈
    @tu1_book
    2025年1月31日
    「死のうと思っていた。ことしの正月、よそから着物を一反もらった。お年玉としてである。着物の布地は麻であった。鼠色のこまかい縞目が織りこまれていた。これは夏に着る着物であろう。夏まで生きようと思った。」 太宰の弱きものへの手の差し伸べ方がすきだな。弱さを知っているひとにしかわからない、やさしさ。 第一作品集にして『晩年』とつけられた小説集は、太宰が遺書として残したものであるためか、ちかくに死があった。しかし同時に明るいものも存在し、不思議なかんじ。太宰作品では中期の明るめの作風が好みなのだけどわりに初期作品も好きなのかも。とくに『ロマネスク』。報われようの無さに哀しみを抱きつつもカラッとした最後は妙に明るく笑顔になれる。ふ〜ん、なんかあれだけど、みんなよかったやん、みたいな気持ちになって、よかった。 しかし頭に残っているものは『思い出』『道化の華』でなんだかずっと泣きだしたい気持ち。一粒も涙はでなかったけど。太宰についてのことを調べたからこそ、お〜〜知ってる知ってる、なるほど、みたいな、私小説の魔力にすっかり踊らされてしまって、気持ちよかった。背景を知れば知るほどおもしろくなる、きっと知らなくてもおもしろいのだろうけど。ともあれ、『道化の華』で入水自殺し、死んでしまった彼女の最後の言葉、太宰はきっと生涯忘れられなかったのだろうな。いや、私小説だし、なにもいっていないのかもしれない、いやわからん、踊らされている。
    晩年改版
  • ゆい奈
    ゆい奈
    @tu1_book
    2025年1月24日
    太宰から離れられず、ちびちび読むことに。 冒頭から引き込まれる。
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