近代日本の「手芸」とジェンダー

近代日本の「手芸」とジェンダー
近代日本の「手芸」とジェンダー
山崎明子
世織書房
2005年10月1日
6件の記録
  • 白玉庵
    白玉庵
    @shfttg
    2026年8月30日
    「工芸」と「手芸」とは、上位・下位を示す概念ではなく、基本的に担い手のジェンダーによって峻別され、ジェンダーの構造によってヒエラルキーが作り出されたと考えられる。 p274 中産階級の財産基盤の弱さは、この階級に留まり続けることの不安定さを生み出している。 -略- ひとたび世帯主や主たる家計維持者を失った場合、また社会から批判を受けるような行動を起こした場合には、中層から下層への下降は、いとも簡単に起こりうるものであったと考えられる。 p279 「手芸」が本来の生産労働としての性質を隠蔽し、再生産労働の一環であると偽装するのは、国家に不可欠なジェンダー規範をまもりながら、女性たちに常に高度な生産技能を修得させ、またその技能を維持させ続けるためである。この技能は、国家や家庭の危機に際して、きわめて実用性の高い技能であった。 p281 一葉だ…内職でお針子を続けることで辛うじて「中層」に留まることができた(実態は下層で、破綻したが)。そして時代は下って、風船爆弾を作ったおんなのこたち、兵士のために靴下を編んだイギリスの女たちへ繋がっていく。 ほんのちょっとだけどアーツ・アンド・クラフトの欺瞞を批判しているところがあって(モリスはデザインだけして、実際の刺繍は周囲の女性たちにさせていた)、興味をひいた。 いまの大部分の世界では女性も生産労働に明確に携わり、「手芸」で「婦得」を養っている場合ではない。むしろ工業製品を買えばより安価にそれなりの品質のものが手に入るのに、金と時間を消費して自己満足している現状を説き明かすのが新刊の『手芸とエンパワメント』のようなので、読むのが楽しみだ。どこが転換点だったんだろう? こちらは博論ベースでデータ資料が多く、蝶・蛾が苦手な自分には養蚕のパートはきつかった。新刊のほうがダイナミックでがんがん読めそう。 謎のトンボのようなゴミがp274-275にある。あんまり見たことのないものだけど、なんだろう。あとちょこちょこ誤字脱字あり。この本にも上野千鶴子が出てきて、気に入ってる飲み屋でよく見かける人みたいな感じになってきた。
    近代日本の「手芸」とジェンダー
  • 白玉庵
    白玉庵
    @shfttg
    2026年8月27日
    下田歌子が想定した女子の技芸には養蚕・絵画・写真・速記・彫刻・蒔絵など、現代の手芸のイメージには全くそぐわない技術も含まれている。その技術を習得する「女子」の社会的地位により、経済活動になるのか家庭の天使になるのかは異なってくる。 という、維新後の新たな社会秩序のなかで同じ技術でも活かし方が違うのはわかるんだけど、その後の「手芸」の大衆化までカバーされてるのかな。つまり、いわゆる「おかんアート」に至る道。この本のスコープからは外れているか。 これくらい重たい本だと、書見台(プラスチックのペナペナなやつです)が活躍する。ライトがあたるいい角度を維持してくれるので眼が楽。それと都甲幸治さんのツイートが流れてきて買ってみたドリテックのワンプッシュタイマー。これが本当に優れもので、読書と仕事の座りっぱなしから強制的に解放してくれる。鳴ったらとりあえず椅子を離れる、としています。熊本の地震で、お医者さんたちが、とにかく同じ姿勢を続けないでと呼びかけているのを何度もきいて、しみじみこれを買ってよかったと実感しています。
    近代日本の「手芸」とジェンダー
  • Jelly
    Jelly
    @apricot
    2026年8月27日
  • 白玉庵
    白玉庵
    @shfttg
    2026年8月21日
    やっと読み始め、序論から痺れている。かっこいい! 近代日本において、国家に必要とされる女性が作り出される構造と、女性の国民化において「手芸」が果たした役割がきわめて重要かつ不可欠なものであったということが明らかにされるであろう。 p3 読み終わったあとに、手芸を嫌いになりませんように。今週は久々にワークショップにいって飴ちゃん入れを作り楽しかった。
    近代日本の「手芸」とジェンダー
  • 白玉庵
    白玉庵
    @shfttg
    2026年5月10日
    『女性画家たちの戦争』参考文献。性別による差異を伴わない「手仕事」から、女性と結びつけられる「手芸」への変化。
  • 喜多倉
    喜多倉
    @kitakura473
    2025年5月7日
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