その街の今は(新潮文庫)

その街の今は(新潮文庫)
その街の今は(新潮文庫)
柴崎友香
新潮社
2009年5月1日
2件の記録
  • まみ
    まみ
    @ma-min
    2026年3月26日
    大阪の心斎橋が舞台の小説。主人公の歌は昔の大阪(特に歌にとって馴染みのある心斎橋)の写真が好きで集めている。この本を買ってしばらくして帰阪するタイミングがあったので、行き帰りの新幹線で少しずつと、残りは通勤電車の中で読んだ。普段は家で読むことが多いが、土地の話がよく出てくるせいか、移動する新幹線や電車で読むと心地良かった。 特に大きな事件や出来事があるわけでもないが、どこか懐かしい感じがして、これはきっと大阪に思い入れがなくてもそう感じるかもしれない、不思議な読後感だった。 良太郎のキャラクターがイマイチ掴めなかったけど、この後歌とは友だちという関係におさまるのか、はたまた恋人になるのか。鷺沼との関係は切れるのか。わかりやすい終わりは見せてくれなかったけど、それゆえに歌たちがあの心斎橋のどこかに今もいるような気がする。 読みの市というイベントで、たしか梅田の蔦屋書店の出張ブースで「花束の代わりに本を」というコンセプトで売られていた小説だが、薔薇が出てくると書いていたのになかなか出てこないなぁと思いながら読んでいると、終盤のほうに出てきた。白黒写真に映る薔薇、歌が実際に目にする薔薇と二度出てくるのだが、読み終えると薔薇の鮮やかな赤の余韻が脳裏にふわっと浮かんでいた。
    その街の今は(新潮文庫)
  • 乖離
    乖離
    @karu
    2026年3月6日
    自分が暮らす大阪の街、そのかつての姿を捉えた写真を収集する主人公。 写真や映像の中の街並みや人びとが「かつてあった」ということに言いようのない感慨を覚える感覚は少し分かる。 場の記憶をよすがに、自分という存在が過去にも未来にも延長されるような感覚。 ただ、私は主人公と違って自分の住む街ではなく、旅先とかでそういう街の来歴を意識することが多かったので、こんどは今住んでいる街のかつての姿というのも探してみようかなと思います。 あと大阪に住んでいたことがあるので、見知った街の描写は懐かしさと新しさがあって面白かった。
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