世界のまんなか イエスかノーか半分か 2

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- ユメ@yumeticmode2025年8月23日読み終わった感想一巻の時点でとても好きな物語だったのだが、この『世界のまんなか』を読んだらますます潮と計への愛着が湧き、好きという気持ちがいっそう増した。この夏、このシリーズに出会えてよかったと心底思う。 前作を読み終えて今作のあらすじを読んだときには、計が仕事で不調に陥る姿がいまいち想像しきれなかったのだけれど、さすが一穂さん、計の心理が丁寧に深掘りされていた。好きでアナウンサーになったわけではないことにどこか負い目を感じながらも、絶対に人前では見せない努力ですべてをはねのけてゆく計の仕事に対する姿勢は尊敬に値するし、このシリーズがこんなに読みごたえがあるのは、ラブコメとしてだけでなくお仕事小説としてもすぐれているからだと思う。 知り合って一年経った潮と計が彼らのやり方で愛を深めてゆく様には胸を掴まれっぱなしだった。自分が先に死んだら棺桶にアクセント辞典を入れてくれという潮の台詞、温泉まで計がこっそり潮を追いかけてゆくくだり、計の公共の電波越しの壁ドン台詞……好きなシーンや台詞を挙げていったらきりがない。自分の気持ちが重いと自覚しつつも潮に受け入れてもらえると確信している計と、そんな計の安全地帯(この表現がすごく好き)でありたいという潮、お互いがお互いにとっての「世界のまんなか」である二人の関係性が本当に愛おしい。
- N@r_is_for_read2025年6月17日読み終わった一番手に取りやすい所に置いていたのに読めていなかったのがやっと読めた。 仕事がちょっと辛くなってた時期だったのもあって、夜中にあり得ないほど涙腺崩壊してしまった。一穂ミチさんの文はいつも、スカスカな心に染み入る言葉をたくさんくれる。 心がしんみりと潤いました。また少し頑張れる。