バイバイ、ブラックバード<新装版>
23件の記録
ほせ@coffee_dog2025年9月25日読み終わったReadsで知った本で気になったので読んでみた。伊坂幸太郎の本をまだ2、3冊くらいしか読んだことがなく、私の中では、まだ作家性を掴みきれていない作家さんだったので、彼らしい作品だという帯も後押しして買いました。面白かった。特効薬のような面白さじゃなくて漢方みたいな感じかな。後からじわじわと聞いてくる感じ。感情的な登場人物が少ないからかちゃんと第三者として物語を読めた。誰にも完璧な感情移入はしないのだけど、共感できる部分があって、新たに人と出会う時に感じる楽しさを感じた。自分との共通点や違う点を感じながら相手の考え方を知り、そんな考え方もあるのかと知る面白さ。5人の女性は男と別れる女というところで共通しているけれど受け入れ方もどんな結末を迎えるかもそれぞれで、人間の本性は別れ際に現れるのかも知れないと感じた。一生の別れだけでなくても、遊んだ日の別れ際とか。確かに「別れる」ということに対する考え方は、その人の人となりが現れるなと経験を振り返って思った。作者インタビューも面白かった。常々物語を紡ぎ出す人はどんな頭をしているのかと思っているのですが、少しだけ覗き見られる感じがした。この作品がゆうびん小説なこともここで知ったのだけど、いいなぁ。楽しそう。太宰治のグッドバイを読んだらもっと楽しめそうなので読んでみたい!

柴犬@storyseller2025年3月22日🌀伊坂幸太郎で一番好きかも。選べないけど。それなのに私、なんでこの本を忘れていたんだろう。あんなに読み返していたのに。そしてすっかり忘れていたが、当時借りパクしていて卒業と同時にその子に返したからだ。ごめんね、みうちゃん。 それ以来の再読であった。 ん〜〜、堪らない。このあのバスの謎さ不気味さと繭子の恐ろしさと主人公の陽だまりのような感じのアンバランスさがとても良い。アンバランスなのに伊坂幸太郎が書くことでバランスが良いとも感じる。この少し不思議な感じが大好きだな〜。 伊坂ってキャラに名前つけるの上手いよな。漢字とか名前の雰囲気でその性格までわかりやすい。だからキャラを覚える手間が少なくて読みやすいのかも。道明寺だったら多分強そうで金持ちなキャラを書くし、如月だったら線の細いキャラだろうな。知らんけど。


柴犬@storyseller2025年3月18日読み終わったかつて読んだ「でも、仕方がない。そうなることが決まっているなら、お腹に力を入れて、どんとぶつかるしかないよ」 分かっている、と答えながらも僕は、分かっていなかった。結果はまだ確定していない、と心のどこかで思っていた。コインはまだ回った状態で、裏と表のどちらを上にして止まるべきか、悩んでいる。ここで僕が祈ることをしなければ、その時こそ、悪い結果に決定するのだ。

トロ@tontrochan1900年1月1日読み終わったちょっと開いた五股をしている主人公・星野が縦にも横にもデカく色々と規格外な女・繭美と二ヶ月間行動を共にし、とある理由から【あのバス】に乗る前に五人の彼女たち全員と別れるというストーリーです。繭美はマツコ・デラックスさんみたいな方を想像しながら読んでました。まさに歯に衣着せぬというか、そういう発言がポンポン出てくるイメージです。はじめはおっかなびっくり接していた星野も、繭美の傍若無人としか言える言動を浴び続けて、それこそ作中で【猛獣】と形容される彼女の扱いに慣れてきて軽妙なやり取りを繰り広げる姿は伊坂先生独特の世界観が好きな方には必見です。 五人の女性は全員タイプが違っていて、星野は全員を愛していました。憎たらしいのが、星野は一人が本命で後の四人が浮気───というわけではなく、まさに全員と真剣交際だったとのこと。星野とどう出会い、どういう交際をし、どう別れるのかを時には苛烈に、時には緻密な描写で物語っていきます。どの女性も、開口一番別れて欲しいと訪ねてくる星野に「あれは嘘だったの」と問い掛けるシーンから始まるのが、この作品の軸だと思います。ブラックバードは不吉な鳥、不幸の象徴。それにバイバイ、さよならをする話がどう着地していくのか。伊坂先生独特の、軽快でポップな作風が凝縮されている一作だと思います。個人的に、五人目の女優の彼女との話が一番好きです。 余談ですが、読了後、太宰治の未完の遺作・【グッド・バイ】のオマージュだとあとがきで知りました。なるほど、恋多き太宰治という作家を投影した星野というキャラクターはこの物語に最適だったと、なるほどねぇー、と感嘆した次第です。読了後は、ほとんどの人が繭美を好きになるんではないでしょうか。















