バイバイ、ブラックバード<新装版>

9件の記録
- ほせ@coffee_dog2025年9月25日読み終わったReadsで知った本で気になったので読んでみた。伊坂幸太郎の本をまだ2、3冊くらいしか読んだことがなく、私の中では、まだ作家性を掴みきれていない作家さんだったので、彼らしい作品だという帯も後押しして買いました。面白かった。特効薬のような面白さじゃなくて漢方みたいな感じかな。後からじわじわと聞いてくる感じ。感情的な登場人物が少ないからかちゃんと第三者として物語を読めた。誰にも完璧な感情移入はしないのだけど、共感できる部分があって、新たに人と出会う時に感じる楽しさを感じた。自分との共通点や違う点を感じながら相手の考え方を知り、そんな考え方もあるのかと知る面白さ。5人の女性は男と別れる女というところで共通しているけれど受け入れ方もどんな結末を迎えるかもそれぞれで、人間の本性は別れ際に現れるのかも知れないと感じた。一生の別れだけでなくても、遊んだ日の別れ際とか。確かに「別れる」ということに対する考え方は、その人の人となりが現れるなと経験を振り返って思った。作者インタビューも面白かった。常々物語を紡ぎ出す人はどんな頭をしているのかと思っているのですが、少しだけ覗き見られる感じがした。この作品がゆうびん小説なこともここで知ったのだけど、いいなぁ。楽しそう。太宰治のグッドバイを読んだらもっと楽しめそうなので読んでみたい!
- 柴犬@storyseller2025年3月22日🌀伊坂幸太郎で一番好きかも。選べないけど。それなのに私、なんでこの本を忘れていたんだろう。あんなに読み返していたのに。そしてすっかり忘れていたが、当時借りパクしていて卒業と同時にその子に返したからだ。ごめんね、みうちゃん。 それ以来の再読であった。 ん〜〜、堪らない。このあのバスの謎さ不気味さと繭子の恐ろしさと主人公の陽だまりのような感じのアンバランスさがとても良い。アンバランスなのに伊坂幸太郎が書くことでバランスが良いとも感じる。この少し不思議な感じが大好きだな〜。 伊坂ってキャラに名前つけるの上手いよな。漢字とか名前の雰囲気でその性格までわかりやすい。だからキャラを覚える手間が少なくて読みやすいのかも。道明寺だったら多分強そうで金持ちなキャラを書くし、如月だったら線の細いキャラだろうな。知らんけど。
- 柴犬@storyseller2025年3月18日読み終わったかつて読んだ「でも、仕方がない。そうなることが決まっているなら、お腹に力を入れて、どんとぶつかるしかないよ」 分かっている、と答えながらも僕は、分かっていなかった。結果はまだ確定していない、と心のどこかで思っていた。コインはまだ回った状態で、裏と表のどちらを上にして止まるべきか、悩んでいる。ここで僕が祈ることをしなければ、その時こそ、悪い結果に決定するのだ。