妖怪ハンター 地の巻

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- 菜穂@mblaq_08252025年8月29日読み終わった本のある暮らし積読家読書会の課題本 初めての諸星大二郎作品。 人が決して触れてはならない領域に、あえて足を踏み入れてしまう。 その愚かしさと、そこから逃れられない因果が、諸星大二郎の筆によって鋭く描かれていました。 描かれているのは異界や妖怪の物語であるはずなのに、どこか現実と地続きのような質感があり、その“あり得そうであり得ない”世界観が一層の恐怖を呼び起こします。 妖怪や神秘は単なる恐怖ではなく、人間そのものを映し出す鏡のよう。読むほどに、自分自身の中にある浅はかさや傲慢さとも向き合わされる一冊でした。 初めての諸星大二郎作品でしたが、サラッと読むのには勿体ない作品です。折を見てしっかり再読したいです。