一冊でわかるイラン史

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- pamo@pamo2025年8月9日読み終わった感想図書館本一冊でわかるシリーズ。中東の歴史を見ていくと、1800年ごろまではさまざまな王朝が入り乱れ土地争いをしていて、いまに残る「イラン」等の国の形にまとまったのはごくごく最近なのだとわかる。 国民にしてみれば、それぞれの民族・宗教・部族単位でこの土地に存在してきた(ないしは遊牧生活を送っていた)のに、近代になってイキナリ「イランとしてまとまれ」「イラン国民としての意識を持て」と言われても難しいだろう。 しかし国としてまとまり発展しなければ、いつまでも大国のいいように利用されてしまう。 自分の思い描く暮らしは「国」という形ではないのに、国際社会で渡り歩くためには「国」にならなければならない。 近代国家というものが当たり前のことではないことが、中東の歴史を見るとわかってくる。 そしてつくづく、天下統一し鎖国、明治維新を経て日本という国の形を列強から脅かされずにこれた日本はかなりのレアケースなんだと感じる。もちろんその陰で排除された民族もいることは確かなのだが。