フランドルの四季暦

6件の記録
- 𝕥𝕦𝕞𝕦𝕘𝕦@tumugu2025年3月10日読み終わった梨木香歩の帯文に惹かれて購入。ベルギーのアントウェルペン近郊に生まれた筆者が、フランドル地方の四季のうつろいを精緻に綴った一冊。 一月から十二月までを月毎に章で区切っている。とにかく風景の描写が詩情に溢れていて美しく、むせかえるような濃い植物の香りがしてくるような文章。ときおり筆者の近所に住む人々の素朴な生活や想い出話などが挟まれる。 植物の挿絵が豊富で、頁の端々から外にいまにも生い茂ってきそうな雰囲気がある。 いま自分のいる季節の月の章をゆっくり読んでたのしむのもよさそう。