BL古典セレクション(3) 怪談 奇談

3件の記録
いちのべ@ichinobe32026年5月11日読み終わった原作とその元になった話にある要素をモリモリにした『In The Cup of Tea.(茶碗の中)』が怪奇短編として良い後味。 『待ち人来たりて(和解)』は、BLだけでなく百合まで楽しめて嬉しかった。


いちのべ@ichinobe32026年5月10日読み始めた日本のあちこちに伝わる説話や昔話を、ハーンが「再話」した小説を、王谷晶がBL物語として「再々話」した小説集。 元の話を知らないものは一旦『怪談・奇談(角川文庫)』で目を通してから、本作を読むことに。 冒頭の三編を読み、特に面白かったのが『鮫人の感謝』。 元の小説から男同士の友情譚だったので、どう再々話するのだろう?と思っていたら、主人公の振る舞いの愚かさを鮫人の目線から再描写し、人ならざるものの悲恋として描いていて、元の小説とは異なる後味を残す。
ヒナタ@hinata6251412025年10月31日読み終わった王谷晶✗ラフカディオ・ハーン。今年読まずしてどうする!?!?な一作です。しかも表紙は中村明日美子先生。最高です。 あとがきで王谷さんが書かれているように、もともとハーンの手法である「再話」(昔話や伝説を現代の感覚や言葉に合わせてリメイクした文学)がそもそも二次創作的であり、それをさらに王谷さんがBL的に再話するという、何次創作なのかわからないけどめちゃめちゃ面白い試みです。 もとの話を知ってるのは「雪女」と「耳なし芳一」だけでしたが、どの話にも幸と不幸が、生と死が、鮮やかに切り取られていて本当に美しい。 個人的には「雪と巳之吉(雪おんな)」「待ち人来たりて(和解)」「衝立(衝立の乙女)」あたりが好みなのですが、その中でも「待ち人〜」には主人公と愛人の男性カップルの他に、レズビアンカップルも出てきます。男色に比べると比較しようもないほどに長い間〝いなかった〟ことにされていた女性同士の関係性を、当事者である王谷さんの手によって昔話に書き加えられていくというのがとても素敵だな〜と思いました。