カミーノアン "YABUNONAKA-ヤブノ..." 2026年5月3日

YABUNONAKA-ヤブノナカー
章ごとに語り手が変わり、性別や年代、立場も異なる人物たちの視点から、出来事がリレー形式で描かれていく。男性、女性、若者から中高年、さらにはノンバイナリーの視点までが交錯し、それぞれの認識のズレや内面の葛藤が浮かび上がる。 多視点によって「真実」に迫る構造は小説として珍しくないが、本作はむしろ、その真実そのものを揺さぶってくる。ある人にとっての真実が、本当に普遍的なものなのか。それ自体が疑わしくなる。 読み進める中で、時代に適応しようともがく姿や、価値観を更新したつもりで、実は大きな誤りに気づかされる瞬間が描かれる。また描かれるテーマは性被害をメインとしながら、中年男性へのケアや、SNSによる世論形成の危うさといった論点にまで広がっていく。 文体は平易でありながら、地の文と会話、思考がシームレスに混ざり合うため、明確な筋を追う読み方にはやや負荷がかかる。しかし、その語りによる思考の揺らぎこそが、「分かり合えなさ」の本質を体感させる仕掛けとなっている。 皮肉やユーモアもふんだんに織り交ぜられ、読み手に解釈を委ねつつも、その解釈のあり方そのものを問い返してくるような一冊だ。
YABUNONAKA-ヤブノナカー
黒糖まんじゅう
黒糖まんじゅう
@hyo-123
半透明の赤い付箋と赤い本、偶然の造形がきれいです!
カミーノアン
カミーノアン
@kaminoan3699
言っていただいて初めて気がつきました!笑 付箋の付け所がたくさんある一冊なので、それもまたよかったです
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