
サブレとポッポの往復書簡
@snowflake
2026年9月22日
夜のピクニック
恩田陸
読み終わった
心に残る一節
感想
読書日記
@ 自宅
これは融(とおる)と貴子のダブル主人公の作品。融サイドと貴子サイド、それぞれ視点を切り替えながら物語が進んでいきます。
物語の時間経過を描く情景描写は終始静的で、全体を通して描かれる人物たちの肉体面での過酷さのそれとは対照的です。
融と貴子、このままなら二人は夜の闇のように見えないもの、分からない者としてすれ違ったまま卒業するはずだった。そんな二人が『歩行祭』という学校イベントの中、いつしか時間の流れと伴走するかのように、自分たちでもはっきり見えていなかった自分の心というものが、夜明けに向かって歩き続けるうちに、少しずつもやもやしていた部分が何なのか見えるようになっていき、最後、親友たちとともに無事にゴールした時には、二人とも、相手の存在というものを過去や背景も含めて自然体で受け止められるまでになります。
融と貴子をそれぞれ支える親友の忍、美和子をはじめ、登場人物一人一人の心の動きや感情の向かい方、細かな表情、動作といった人物描写も丁寧に綴られていて、固有名詞の付く登場人物が多いのにも関わらず、ちゃんと人物相関図を頭で思い描きながら読み進められたというのも、物語への没入感に繋がったかなと思っています。
物語中で美和子が融に伝えた『一番の親友から悩みを打ち明けてもらえない淋しさ』は、融の立場からも美和子の立場からも、どちらも共感出来る感情で、美和子側からすると確かに寂しくて、でも逆に融側からすると、気負わせたくない思いと、受け止めてもらえるかわからない怖さも両方あるんだよなぁ、と自分にもちょっと刺さるところがありました。
あと、本筋に絡まないところで挙げると、千秋の静かだけど切ない恋心や、芳岡の老成した人物観は読んでいて、どちらも自分に近い感性を感じました。







廣 亜津美
@hiroatme
映画版もけっこういいですよ。多部未華子の若い頃が観られます、20年前の彼女です。"ただ単に歩き続ける事がなぜこれほど特別な事なのか" の言葉がいいです、参加してみたくなります


サブレとポッポの往復書簡
@snowflake
映画化もされているのですね!私の中での多部未華子さんは、ドラマ版のツバキ文具店の頃のイメージがあります。
実際、特に何も考えずに散歩していると、それだけでも思考がリセットされて、何だか気持ちもすっきりする感覚がありますね。
情報改めてありがとうございます。今度探して、映画版も鑑賞してみたいと思います。
