
佐倉侑
@skryuh_
2025年5月28日

家守綺譚
梨木香歩
読んだ
好きな作家
四季折々の植物を愛で、異界のものとの交流に翻弄されつつ異界のものを拒まない、理解しようとする、美しいとさえ思う、優しいお話でした。
先に『村田エフェンディ滞土録』を読んだので順番が前後してしまいましたが、こちらに登場した友人であり帰国後の下宿先となる綿貫が本書の主人公でした。『滞土録』の最後での綿貫と高堂の不思議な関係性の正体が『家守綺譚』で描かれているので、再読するとこのシーンの理解が深まります。「訳知り顔の犬」と書かれていた犬の解像度も上がるので、登場の様子にほろりと涙腺が緩んだり。
ただ、サラマンドラについては読み逃したのか、もしくは『家守綺譚』の続編があるのか、読み解けなかったですね。『家守綺譚』から『滞土録』の間にまだ何かありそうな気がしますね。探してみます。
「与えられる理想より、刻苦して自力で掴む理想を求めているのだ。こういう生活は、私の精神を養わない」
「精神を養う」という言葉は、『西の魔女が死んだ』の「魂は成長したがっている」という言葉と同じ。魔女になるための土台は精神力。魔女に必要なのは「自分で決める力」。トレーニングは自分を律することから始まる。「刻苦して自分で掴む理想」も言いたいことは似ている気がする。
生きる上での苦しみは、精神を養い、魂を成長させる。魂はそれを望んでいるのだから、自分を刻苦させることから逃げない。強い精神力を持って生きる。ことの推奨。
自分の「生」から逃げない。ということ。





松本真波
@_mm177177
『家守綺譚』の続編に、『冬虫夏草』という作品があるようです。私も今、それを読み出したところです。(もし既にご存知でしたらすみません)
私は梨木香歩さんの作品に触れたのはこちらが初めてだったので、『村田エフェンディ滞土録』と言う本を知りませんでした。
佐倉さんの感想を見て気になったので、今度読んでみようと思います(^^)


佐倉侑
@skryuh_
松本様 コメントありがとうございます!続編の情報も教えてくださってありがたいです。早速購入しようと思います!
松本さんの時代背景と名前からの征四郎の感情の考察を拝見して、そこに考え至らなかったのでとても参考になりました!
『村田エフェンディ滞土録』は『家守綺譚』にもちらりと登場するトルコで考古学を学んでいる友人の村田が主人公のお話でした。単作だけでも感銘を受ける部分は多かったのですが、『家守綺譚』『冬虫夏草』の繋がりで読むとまた違う面が見えてきそうな気がします。
『冬虫夏草』読後に読み返そうと思います。
また松本さんの感想楽しみにしております( ¨̮ )♪


松本真波
@_mm177177
返信が遅くなってしまい、ごめんなさい(自分が読書した時にしかアプリを開かないもので…気付くのが遅れました)
タイトルにある村田は、やはり『家守綺譚』に少し出てきたあの村田君でしたか!!彼のトルコでの生活、気になります♪
こうして本について語り合えるのもReadsの素敵なところですよね。
佐倉様の『冬虫夏草』の感想も楽しみにしてします(^^)


佐倉侑
@skryuh_
いえいえ!とんでもないです( ¨̮ )
わたしも似たようなもので記録付ける時かちょっと気が向いた時だけ開くのであんまりマメではないです笑
『冬虫夏草』も無事に入手しましたので、順番に読んでいこうと思います!
好きな本について語り合えるのは嬉しいですよね☺️またお話させてください♪フォローありがとうございます!
