家守綺譚
108件の記録
- maki@makimaki2025年11月2日読み終わった本当人間やるのが嫌で嫌で仕方ないけど、いい読書ができると「人間やっててよかった」と思う。はるか昔に読んだ杉本苑子さん以来。読みたいけど、よすぎてなんか焦らしながら読んでる。杉本苑子さんは脳に鉄骨がガッツンガッツン来ますが、梨木香歩さんは、薄いベールのカーテンが、顔の上をそよぐようです。ここちいい。

noa@noa33732025年11月2日読み終わったかつて読んだ住まいの庭に鷺が来るようになったと、友人が写真を送ってくれた。単行本の鷺の絵が目に広がり、それが再読のきっかけだった。 鞄にいつも文庫本を入れて、時間をかけて読んだ。読むたびに馴染じんでいく。そのことが嬉しい。この物語は私の精神を養う。 家守綺譚の世界を信じている。




サカキ@sakaki08252025年10月31日読み終わったまた読みたい各地に伝わる民話や伝承が連なって、物語になったような不思議な作品。日本の花鳥風月って本来こういうもののことを指すのかと。季節の変わり目に読めたのも相まって、とても良かった。 中盤のふきのとうの章を読んで、ふと、小学生の時に祖父母の家の近くで、雪の間から顔を出しているふきのとうを初めて見たことと、飼っていた犬のことを思い出した。 「畢竟自分の中にある以上のもの、または自分の中にある以下のものは見えぬ仕組みなのだ。」 続編の冬虫夏草も早く読みたい。






きん@paraboots2025年10月16日読み終わった梨木さんの書籍はこれが初めて。読めてとても良かった。 最近、本を読むことがなぜだかできなかった。 読んでも理解に至らず、文字が頭に入らずするするするすると上滑り。 これは困ったと思っていた時、本書を手に取った。間違えなく呼ばれたのだろう。 本書は、綿貫という青年が、高堂という亡くなった友のうちに留守番という名目で転がり込むところから始まる。高堂との再会をはじめ、幽玄のものとの触れ合いを通し、夢か現かわからない世界を、綿貫は理解せずとも受け入れる。 綿貫の触れ合いを通して描かれる世界がなんとも心地よかった。 ずっと傍に置いておきたい一冊となった。








𓇌𓅱𓇌@dccxxiv___2025年10月11日読み終わったあたりまえに、死んだ友人と語らい、 怪異と遭遇しても、なんてことはなしに受け容れて 日々をあるがままに過ごしている。 そんな描写に、不思議と精神がのんびりしてくるようで 懐かしさと少しの恐ろしさ、そしてどこか優しさが込み上げてくる、そんな物語だった。 p.120 サザンカ p.150 ふきのとう -探しものは見つかる。

よみみ@yomir2025年9月27日読み終わった感想読み終わった!すごく好きな雰囲気のお話だった!満足読書体験ありがとう!!! 帰ってこない友の実家に住んで家を守るやで〜な短編集。カワウソのオジジとか、小鬼とか、カッパとか色々出てきて楽しかった!! 短編のタイトルが全部植物名になってるから、知らない草木について調べてこれがお話の中で咲いてるんだ〜となるのもまた良いね。 夏目友人帳とか好きな人に良さそう。 私もカスミンとかミヨリの森好きなタイプのガキンチョだった過去を持つので、なんかそういうのを思い出した面でもとても好きだなこの作品。 個人的には木槿・リュウノヒゲ・ホトトギス・ふきのとうが好きだなー。 ホトトギス、たぬきいいやつすぎる!!いいやつが出てくるのは読んでいて心にいいよね〜。ふきのとうのお話も小鬼がなんか可愛くてよかった。 最後の話はちょっとしんみりしたりもしたけど、基本的にいいやつしか出てこないし、そもそも主人公の人間性が私は好きだしとても理解できるものだったので読んでいてストレスなくてよかった! 途中に名前が出てくる村田のお話なのかな?スピンオフらしい村田エフェンディ滞土録も一緒に借りてきていたので今から読みます。読書の秋やで!
よみみ@yomir2025年9月24日読んでる気になって借りてきてさっそく読んでたけどかなりいい!知らない草木は調べてこういうお花なんだ〜ってしながら読んでるけどそれもいい!続きを読むのが楽しみ!!!



- ぽて@m__pote2025年9月15日読んでるホトトギスの話が1番好きな不思議なエピソードだった。狸が担ってるこの山の役割と狸なりのお礼仕方は、教訓のようなものは特にないんだけど、だからこその自然でなにか温かく感じた。 でてくる草や花は知らないものも多くて、検索して画像をみてイメージしながら読んだので、少し植物の新しい知識を得られた満足感もあった。
- 明らか@akiraka2025年8月14日買った読み始めた薦められて積んでたのを読み始めた。 けど、これは確かに夜眠る前に1話だとか2話ずつくらいで少しずつ読み進めていった方がいいかも! 今回はドクダミまで。


ゆいちゃん@yui__arm2025年8月12日読み終わった感想あっという間に読んでしまったけど、これはゆっくりもう1回読み直したい作品であった…… いろんなことをすんなりと受け入れる綿貫がとても好ましくて良い奴で、前後して読んだ「村田エフェンディ」にも登場した訳知り顔の犬、ゴローもまた可愛らしい。 普通にこっち側の世界に来ちゃう高堂も、この作品てもあまりにも普通に出てきていて、笑ってしまった。 この絶妙な“あっち”と“こっち”の境目の感じ、どストレートに好き。まだ続編を楽しめるようで嬉しすぎる。 この本が好きな人は木内昇「奇のくに風土記」「よこまち余話」もぜひ。

あずき(小豆書房)@azukishobo2025年6月3日読み終わった山に囲まれた田舎に住んでいると、精霊か化け物か、木や花や河童や小鬼などが作中に数多出没しても、主人公の綿貫と同様、驚きはするものの違和感なく受け入れてしまう。都会で読むとまた違った印象なんだろうか。 梅雨時の日本家屋によく似合う。




さくらゆ@skryuh_2025年5月28日読んだ好きな作家四季折々の植物を愛で、異界のものとの交流に翻弄されつつ異界のものを拒まない、理解しようとする、美しいとさえ思う、優しいお話でした。 先に『村田エフェンディ滞土録』を読んだので順番が前後してしまいましたが、こちらに登場した友人であり帰国後の下宿先となる綿貫が本書の主人公でした。『滞土録』の最後での綿貫と高堂の不思議な関係性の正体が『家守綺譚』で描かれているので、再読するとこのシーンの理解が深まります。「訳知り顔の犬」と書かれていた犬の解像度も上がるので、登場の様子にほろりと涙腺が緩んだり。 ただ、サラマンドラについては読み逃したのか、もしくは『家守綺譚』の続編があるのか、読み解けなかったですね。『家守綺譚』から『滞土録』の間にまだ何かありそうな気がしますね。探してみます。 「与えられる理想より、刻苦して自力で掴む理想を求めているのだ。こういう生活は、私の精神を養わない」 「精神を養う」という言葉は、『西の魔女が死んだ』の「魂は成長したがっている」という言葉と同じ。魔女になるための土台は精神力。魔女に必要なのは「自分で決める力」。トレーニングは自分を律することから始まる。「刻苦して自分で掴む理想」も言いたいことは似ている気がする。 生きる上での苦しみは、精神を養い、魂を成長させる。魂はそれを望んでいるのだから、自分を刻苦させることから逃げない。強い精神力を持って生きる。ことの推奨。 自分の「生」から逃げない。ということ。






松本真波@_mm1771772025年5月25日読み終わった読書日記@ 自宅私はこの作品で、主人公の綿貫が「自分の居場所」を獲得した事にとても感動を覚える。 所々に漏れる彼の本音(特に犬のゴローに対して)からは、どうも彼の実家暮らしで傷付いた過去が感じられる。 彼の名は「綿貫征四郎」、ということは四男の可能性が高い。それを踏まえて以下の彼がゴローに言ったセリフを見ると胸が苦しくなる。 「追い出さないだけのことだ。別に頼んでいてもらう訳じゃないからね。」 当時の価値観で言えば、長男が体丈夫であれば、そりゃ四男なんていても居なくても同じだろう。むしろ、居られる方が迷惑だったのかもしれない。 また、このセリフも考えさせられる。 「ゴローはその生来の甲斐性で確実に自分の生きる場所を確保してきたのだ。」 綿貫にとって、ゴローはなりたかった自分の姿そのものだったのではないだろうか。そんなゴローが、綿貫の側で寄り添ってくれていたのは内心嬉しかっただろうし、心強かったと思う。 そして最後。今まで亡き友人の実家で家守として住んでいることを何とも思っていなさそうな様子であった綿貫が、その実とても友人の事を大切に思っていたと感じさせる余韻ある文章がとても良かった。

群青@mikanyama2025年5月21日買ったかつて読んだまた読みたいふと思い出した神坂雪佳「雪中竹」の雀にやられてジャケ買いしたら、中身にもやられた本。 新潮社「波」で2022年から近藤ようこが漫画化。これもいつか単行本になるといいな。


あさぎ書房@ASAGI_BOOKS2025年5月14日読み終わった疲れた心に静かに染みいって、心地よくひろがってくる物語。 主人公はおそらく三高生で、わたしの先輩ということも嬉しい。庭、日本家屋、竹林、寺、疏水、そして友と犬。こんな暮らしがしたい。ずっと憧れ、そしてお守りのような小説。
松本真波@_mm1771772025年5月13日読み始めた再読中読書日記@ 自宅朗読の先輩が今度の朗読会で扱うとのことで。 私にとっても非常に思い出深い作品。初めて読んだのはもう10年以上も前。今読んだ時、どんな感想を持つのか自分でも楽しみ。
kasa@tool2025年3月29日この本は衝撃だった。 河童とか急に出てきてびっくりしながら読んでけど、最後にはめちゃくちゃこの世界に浸って楽しくなっていた。 この本で梨木香歩さんを知り、それからエッセイなど読み漁ったら、梨木さんの興味あるものが下地になっているのが感じられた

























































































