
Anna福
@reads--250309
2025年10月4日

ペネロピアド (新・世界の神話)
マーガレット・アトウッド
読み終わった
また読みたい
久しぶりに再会した友人ペネロペイアから、スタバで話を聞いているようだった。
ろくでなしの求婚者達を織り仕事でかわした彼女、従姉妹ヘレネには「短足同士お似合いよ〜」とマウントされ、神話の人物たちが生々しく描かれる。
『ジェイムズ』のように古典を別視点から語る構造が面白く、語られなかった声が物語に深みを与える。
特に、『口八丁の嘘つきにして変装の達人、ときには賢すぎるのがあだになるような男』オデュッセウスに吊るされた女中12人のchorusが印象的。
彼女たちの声が物語に絡みつき、神話の余白が揺さぶられる。







nornacum
@nornacum
『ジェイムズ』も地中海がミシシッピ川に変わっただけで、水に乗り出しても波にもまれて希望の場所になかなかたどり着けず、妻子に再び会うためにひたすら苦闘する男の話だと考えれば、『オデュッセイア』のヴァリアントだとも思えるんですよね。
ジェイムズは嘘の達人で、粘り強く、自然や状況をうまく使って賢く危難をかわす。そこもまたオデュッセウスに似ています。

Anna福
@reads--250309
nornacumさん、確かに!
地中海がミシシッピ川に置き換わることで空間のスケールや文化的背景は変わっても、「帰還」と「語り」の主題は変わらずに息づいているのですね。
最後に家族を守る為に攻撃をするのも…
