
装丁フェチ
@yr_k_
2025年11月15日
神様の暇つぶし
千早茜
読み終わった
想像の5000倍くらい重い
今の自分にはストーリーの上澄みくらいしか理解できてない気がする
何気に里見の最後がつらかった
書き出しがとてもすきだーー
読後に読み返すとまた違った味わいに感じる
「時間は記憶を濾過していく。思い出とは薄れるものではなく、濾されてしまうもの。細い金属の糸でまっちりと編まれた網に通され、濁りが抜けおちていく。(中略)やがて、純度の高い記憶だけが網の上できらきらとした結晶になって残る。洗いぬかれたそれは日を追うごとに輝きを増し、尖った欠片は胸に突き刺さる。だから、濾されてしまわないように、私はあのひとの醜いところを思い出す。」p4
「言葉にしてしまったら、それを受け入れないといけなくなるんだから。早いも遅いもない。柏木が口にしたいタイミングでいいんだよ」p105
「じゃあ、と背を向ける。『ちょっと待って』と声がしたので、首だけふり返る。
『待っている人がいるので』」p145