
しおり
@Kaffee5888
2025年11月19日
イン・ザ・メガチャーチ
朝井リョウ
読み終わった
満足!しました!
この文章量の物語に浸れたことに感謝!
物語を提供する作家がコレを読者に提供するっていう構造がおもしろいな、とか思ったりしつつ。
自分は国見の立場で物語や世間を見ているところがあるので、それぞれの立場に没入することは無かったのだが、推し活とは沼が深い…と思った。誰もが明日を生きていくために、幸せになるために教祖を探している。物語に飢えている。それは自分の足りなかったところを補うためや共感するためだったりと理由は様々で。確かに最近オーディション系の番組が増えたように感じる。そういうのって、信徒を獲得するための巧妙な罠だったのだなぁと思った。誰もが物語を求めていて、信じあえる仲間とコミュニティが欲しくて。みんな寂しくて。これだ、と見つけた物語に縋りつきたくて。寂しさは毒ですから。それを対処する方法を見つけていないとまずいぞ…とちょっとの危機感を覚えた。今は読書したりお菓子を作ったりと日々をのんびりひとりで謳歌しているのだがこれから歳を取ったら?とかちょっと怖い想像をした。もしかしたら久保田さんみたいな行動をとっちゃうかも…とか。
「神がいないこの国で人を操るには、物語を使うのが一番いいんですよ」p185
この言葉、今の日本を表していると思う。
この物語に入らせてくれたことに感謝。










