
藍住
@aizumiiiiii
映画と本と生活|Aroace&ノンバイナリーでアンチレイシスト|トランス差別を含むあらゆる差別を許さない|家父長制ぶっ壊す|毎日積読崩し部なるものをやっています
- 2025年3月12日ペストカミュ,三野博司読み終わったつら面白すぎて読み終わるのが勿体無い!と思ってしまい(自分の悪い癖です)、途中からどんどん読むスピードが遅くなって3ヶ月もかかってしまったが無事に読了した! コロナを経験した私からすればペストに対する恐怖や、人の命が消えていく苦しみ、それでもなんとか耐えてやっていくしかないというやるせなさ、それらのどれも距離が近く、冷静に読むのが難しかった。 ただ、小説として本当に面白く、カミュの言葉の力強さに勇気づけられることも多かったので、本は付箋だらけになって、中には「一生大事にしたい!」と思えるような言葉にもいくつか出逢えて嬉しかった。 久しぶりに小説を読んで感情が揺さぶられ、つらくても心地よい読後感に包まれている。 リユーとタルーの友情の美しさとその行方。 終盤の悲しい展開に泣く暇すら無かったが、リユーはタルーに出逢ったからこそいくつもの辛い夜を越えることができたし、タルーもリユーがいたからこそ最後まで闘い抜くことができたのだと思う。 それでもやっぱり……と思ってしまう。 この痛みは暫く忘れられそうにない。 終わり方が格好良すぎてどうにかなりそうだった。
- 2025年1月11日私と鰐と妹の部屋大前粟生読み終わったこれはいい短編集だ。 収録話数が多くて短編集苦手な私でもちゃんと読めるか不安だったが大丈夫だった。 全体的に薄暗い作品が多いので、大前粟生もこんなじんわり嫌な気持ちになる短編が書けるんだ……!!とひたすら感激してしまった。 合間に挟まれる優しさが滲むような作品はいつもの大前粟生だなと思う。 アップダウンがそこまで激しくないから読みやすい。
- 2025年1月3日荒地の家族佐藤厚志読み終わった東日本大震災からもう14年が経つ。 メディアはもう年に一回程度しか震災のことを取り上げなくなった。 でも彼らはまだそこにいて、そこで震災によって変えられた人生と向き合い、時にもがいて、苦しんで、それでもそこで生きている。 それを『荒地の家族』は丁寧に描いていた。 宮城県を少し知っている私には色々なことがダイレクトに伝わってきて、苦しかったが、最後は救いがあって、ありのままを描くだけで終わらないところが好きだなと思った。 宮城県で育った父にも読ませたいな。
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