「どうぞ、どうぞ、ほうっておいてください。僕にいっさいかわまずにおいてください。僕はこれで十分幸福なのですから。他人の幸福なんて、絶対にだれにもわかりっこないのですから。」 三通目がかなりショッキングで、個人的にはトラウマ本です…！ 丸トラ一くんがとても良い味を出していて、最後まで読むと親しみが湧きました。 「作者から読者への手紙」「英文の手紙を書くコツ」はひょうきんで楽しかったです。

前に読みたいなと思った時メモしそびれて、ずっとタイトルを思い出せなかった本。やっと思い出せて嬉しい。

好きなテーマの話がたくさん収録されていて、読み応えがあった。あかりちゃんと店長さんの関係性がどんどんヒリついていくのがスリリングで目が離せない…！

“あ、そうだったのだ。愛するなんてことはほかの者には計り知れない程、底深いものなのだ。”

“「しかし、人類は大きな夢を描きます……」彼は、低い声でゆっくりと言った。「人類が今日描いた夢は、明日きっと実現するのです」”

“彼らは、愚かさゆえに、不安定な精神状態に苦しめられているのだが、そのような精神状態ゆえに、自分が恐れているものの中に、飛び込んでいってしまうのだ。つまり、彼らがしばしば死を望むのは、彼らが死を恐れているがゆえなのである。”

“「この世にいないほうがいい」などと張り切らなくとも、そのうちに自然にこの世にいなくなれるから心配いらないよ。”