天才マジシャンがインチキ超能力者を暴く物語第一巻。面白かった。 続刊は来月末に配信されるそうなので、楽しみ。 聴きながら某ドラマのことが浮かんだりしたが、それより何より90年代の新興宗教に関するあれこれを思い出した。 作品の登場人物たちの価値観や日常会話も平成らしさに溢れてて、聴いてると気になる部分もありつつ当時の空気が正確に思い出されて楽しかった。 いや、淫乱セクシー女医はちょっともう令和ではお目にかかれない。 なんか当然のように仕事中に酒のんだり、男みんな浮気してたり、ご飯は母に作らせたり。今の時代なら絶対出てこないエピソードいっぱい。 ナレーターさんが本当に上手で、とても聞きやすいのも良かった！

シーン変わり、時間の飛ばし方がいい。状況説明などもだらだらと段取り臭くないので、映画を観ているように読み進められた。奇術師がカルトの闇を暴くのか〜、面白い。

『本なら売るほど2』の中で“とにかく面白い本”として紹介されていた。ワイも高校か大学の時に読んで、その後もエンタメ的に面白い本といえば、という質問があれば、時折この作品に触れてきた。高一となった息子が面白い本を読みたいと言ったので買い与えた。やはり面白い、というので自分も読み直してみたら、やはり面白かった。

本なら売るほどを読んで購入 テスト前だけど、いっか

超能力をトリックで暴く奇術師ミスターミラクルの話が印象に残った。奇術師はサーカス小屋から出てはならない、出てしまってその奇術を奇跡だと称し披露した途端、詐欺師にも、教祖にも、救世主にもなれてしまう。奇術を利用して人の心にズカズカと踏み込んではならない、人の心理を利用する奇術は見世物だが、人間の心は魔宮だから、そんな恐ろしいところには足を踏み込めない……みたいなセリフ、なるほどなぁ。いかに教養があり疑い深い人でも、心の弱さにつけこまれると、いとも簡単に新興宗教を信じてハマってしまうのか、とその様子を見てこわくなった。続きも楽しみ。

アフリカの研究をしている大学教授 研究のために教授と奥さん娘でアフリカに行った時 事故で娘を亡くしてしまって、そのショックから 信仰宗教にハマってしまう妻を奇術師と共に妻の奪還を試みる！ 1だけでも大満足な内容なのに2.3と続く！！ これから先どうなっていくのか楽しみ！

新興宗教の洗脳のテクニックと外し方が面白い。村上春樹もオウム信者は多感な時期にノストラダムスの予言が騒がれたから、オウムの予言する終末をたやすく信じたのだろう、みたいなことを書いてた気がする。