小さな倫理学入門

7件の記録
- よろこびイサンディ@yorocobi_isandy2025年7月27日読んでる読み終わった慶應大学文学部教授による倫理学の書籍である。 鯱鉾張った教科書的な内容ではなく、大学生未満であっても理解し易いのではないか、と推察される。 平明な文章であるにも拘らず、ティーンエイジャーまでに感ぜられる世間に纏わる疑問に見通しを立ててくれる書物だ。 100ページ程で読了と相成るが、内容はそれ以上に実りある。 幸運であれば、中学生までに内容を理解することができるだろう。 未だ見ぬ我が子が10代に差し掛かる時分には差し出してみたいとの想いを抱くことができた。 一線級の学者による平明な書物には、長く記憶に残り続ける代物が稀にある。 この一冊はそれに値するのではないか、と期待する。
- 蛸足配線@nekoai302025年3月23日まだ読んでる6 天使たちの倫理学 ・原罪(性的欲望)を背負っていることは、人間の倫理性の条件ではないか。罪を意識し得るものしか倫理的たり得ない。つまり、救済されない。 ・翻って、動物たちの欲望は神的であり、救済される必要はない。すでに救済されている。 動物としての生きた体と、言語に拠る論理を併せ持つことは、大変くるしく困難で、無謀な望みだとわかっていても、欲を持たない機械として在りたいと願ってしまう。もしくは反対に、自然の意思のみに従って生きる動物でありたいと思う。