改訂版 日本茶のすべてがわかる本
改訂版 日本茶のすべてがわかる本
NPO法人日本茶インストラクター協会
日本茶検定委員会
農山漁村文化協会
2023年6月6日
5件の記録
しまりす@alice_soror2025年3月13日読んでる■第四章 チャの育て方 分布 赤道を挟んで北緯45度から南緯45度 日本のチャの北限ー4つの見方 1、お茶の栽培・生産が産業として経済的に成り立つ北限 太平洋側→茨城県大子町(奥久慈茶) 日本海側→新潟県村上市(村上茶) 2、製茶の北限 伝統的な手揉み製茶→秋田県能代市(檜山茶) 近代的な機会製茶→岩手県陸前高田市(気仙茶)国土地理院の地図で茶園として記されている最北は秋田県能代市檜山 3、茶が栽培されている北限 青森県黒石市 4、チャの木が植樹されている北限 北海道古平町(北緯約43度)の禅源寺の庭にあるチャが日本最北の茶樹 育ちやすい気象条件 年平均気温:14〜16℃ 最低気温:マイナス11〜12℃を下回らない 降水量:年間1,300mm以上 そのうち、生育期間の4〜10月:900mm以上/月 気温が高ければよく育つが、高いところは収量は多くとも品質は劣る 平均気温だけでなく、昼夜の温度差なども品質に影響 育ちやすい土壌 粘土と砂質土に土壌有機物が混じりあった土壌 深く耕せる厚い土の層、養分に富み、通気性がよく、適度な保湿性があること 土壌水分は多すぎても少なすぎても根の生育に良くない→排水性も重要 酸性、pH4〜5くらい? 品種について 2021年現在、農林登録で50種類以上 種苗法による登録では80種類以上 選ぶポイント 茶種、気象条件、経営形態、茶園の面積など 茶種 日本茶は、「煎茶用」「玉露・碾茶用」「釜炒り茶用」の3つに大別 煎茶用→煎茶ならではの味と香りに優れていること 玉露・碾茶用→覆いをかけて栽培することから、遮光に対する生育適応性があること、葉の色が鮮やかな緑であること 釜炒り茶用→釜香の出具合がよいこと 最近は紅茶品種の「べにふうき」も登録 気象条件、立地条件 「やぶきた」は中生種 これより摘採時期が早いのが「早生種」、遅いのが「晩生種」 温暖で霜がおりない地域は、「早生種」が有利→他の地域よりも早い「走り新茶」を生産できるから 気温が低い山間地では、霜の被害に遭わないように「晩生種」が良い 茶園の面積が大きい場合は、数種類の品種を組み合わせるのが得策「早生種」「中生種」「晩生種」を合理的に組み合わせ、作業を分散させながら栽培 主な品種の特性 「やぶきた」 品質が高く収量が多い 寒さに強く根付きやすい中生種 全国の茶園面積の70%以上 「ゆたかみどり」 鹿児島県や宮崎県で広く栽培される早生種 収量が多く病気に強く、樹勢(樹が生育する勢い)が強いが、寒さに弱い ※農林登録はされていない 「べにふうき」 紅茶用品種で開発されたアッサム系の品種 花粉症など抗アレルギー作用のあるメチル化カテキンを多く含む 耐寒性が弱く主に九州地方で栽培されていたが、近年は機能性の評価が高まり、全国の温暖な産地に広がる チャは永年性植物で、成木になるまで時間も費用もかかるため30年以上樹の植え替えをしない(苗から葉を摘み取ることができるまで4年ほど、収量が安定するまで7〜10年、収益性を担保できる寿命は30〜50年くらい) 現在、茶園の多くは樹齢40年以上の樹を抱え、植え替えの時期を迎えている チャの繁殖 挿し木によって繁殖 昔は種子を撒いての繁殖だったが、自家不和合性(多品種のチャの花粉でなければ受粉しにくい)であるため、できた種子は遺伝的に雑種、発芽した茶樹は株ごとに形質が異なり、品質が安定しない ↓ 明治以降試行錯誤され、昭和に入ってから挿し木法が実用化し、形質が安定 種子から育ったチャの根は挿し木苗に比べて深く伸び、干害や寒害に対する抵抗力が高い →山間部など立地条件が厳しい茶園で行われる c.f.チャの花 チャ×ツバキ→「チャツバキ」 チャ×サザンカ→「サザンチャ」 摘採方法 1、手摘み 2、手鋏、手摘みの10倍効率上がる 3、1人用動力小形摘採機、手鋏の1.8倍〃 4、2人用動力小形摘採機、手鋏の数倍〃 5、乗用型摘採機 6、レール走行式摘採機 摘採時期 品質と収量に関係 品質がピークの時は、収量は少ない 収量が多く、かつ品質も下がりすぎないタイミングがベスト 「出開き度」……新芽は、葉の基となるものが5〜6枚巻き込まれて生長と共に開く この最後の葉を「止め葉」と呼び、これが開いた時を「出開いた」れという 摘採の適期は出開き度50〜80%、早摘みの場合30〜50%がベスト、90%を超えると、先に開いた葉が硬くなり品質が落ちる 1番茶は5〜7日間くらい続く 摘み方、「一芯二葉」、「一芯三葉」 チャの葉は生長とともにカテキン類やカフェイン、アミノ酸の含有率が減少し、食物繊維と糖類が増加 「みるい」=「幼くて弱くて柔らかい」→「みる芽」⇔「硬葉(こわば)」 整枝と剪枝 整枝→茶株面をきれいに揃える作業 新芽が一斉に伸びるようにし、新芽の摘菜の時に古い葉や茎を一緒に刈ってしまうのを防ぐ、10月頃「秋整枝」、3月頃「春整枝」 剪枝(更新)→茶樹を思い切って短く刈ること 一時的に新芽の数は減るが、新芽は太くなり茶の品質が良くなる また、樹が高すぎる度摘採作業に支障が出るため 刈落とす深さによって、浅刈り、深刈り、中切り、台切りとある 樹の仕立て方はまんじゅう型らはんえんがた、弧状型、水平型があり、摘採方法によって選ぶ c.f.自然仕立て……主に玉露や碾茶 被服の効果とお茶の種類 目的:遮光と保温 遮光→新芽が生長して硬葉になるのを遅らせ、摘採期間を長くする 保温→霜を防ぎ、摘採時期を早める 最大の目的は品質を高めること→葉のアミノ酸類、うま味に関するテアニンの現象が抑えられ、苦味・渋み成分のタンニン(カテキン類)が露天栽培より少ない、一方さっぱりとした苦味のカフェインは減少が抑えられる また、覆い香がつき(青海苔のような香り)、クロロフィルが増え葉の緑色が濃くなる 種類 「玉露」「碾茶」「かぶせ茶(摘採前7日程度被覆)」 新芽が1〜2枚開き始めた頃から、遮光率55〜60%で覆い、7〜10日後、遮光率95〜98%の強力な覆い、被覆始めて20日後くらいがちょうどいい摘採時期 覆いの材料は、伝統的なよしず、藁、こも、黒色の寒冷紗 肥料について 施肥 肥料の三大要素:窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K) その他:カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、イオウ、微量なもので鉄、マンガン、亜鉛 窒素→クロロフィルに含まれる元素、植物の生育に不可欠、テアニン、グルタミン酸などのアミノ酸を構成する成分、お茶のうま味を保つのに1番重要 リン酸→すべての生物の生命の源である核酸(DNAやRNA)に含まれ、遺伝やタンパク質合成に関わる成分、体内のエネルギー代謝にも欠かせず、生命活動の要の役割 カリウム→でんぷんやタンパク質の生合成に不可欠な糖類やアミノ酸が作られる触媒の役割、根が養分を吸収する時にも働く 肥料の種類 「有機質肥料」 菜種粕、大豆粕などの「植物質肥料」 魚粕や骨粉などの「動物室肥料」 >品質良し 「無機質肥料」 主に化学肥料のこと 窒素質肥料、リン酸質肥料、カリ質肥料などの肥料成分単体の「単肥」 これらの単肥の成分を複合した「化成肥料」 有機無機を配合したものを「配合肥料」 施肥の時期 1年に計7回ら春夏秋に分けて施肥 春肥・夏肥・秋肥 春肥→一番茶が萌芽する前に2回、新芽が出始める頃1回「芽出し肥」(即効性のある「硫安」など窒素質肥料) 夏肥→一番茶と二番茶を摘採した後に2回 秋肥→8月下旬から9月下旬にかけて2回 病気や害虫 病気→炭疽病、もち病、赤焼け病、輪斑病、新梢枯死症 害虫→日本では106種類、防除を必要とするのは十数種類 樹液を吸って加害する吸汁害虫…チャノキイロアザミウマ、チャノミドリヒメヨコバイ、カンザワハダニ 新芽や成葉を食べてしまう咀嚼害虫…チャノコカクモンハマキ、チャノホソガ、チャハマキ 幹や枝を枯れさせてしまうクワシロカイガラムシ 農薬使用は必要最低限 関連法規→農薬取締法、食品衛生法、髄質汚濁防止法 食品衛生法「一生、毎日食べても健康に影響がないと考えられる量」 有機栽培茶「3年以上、科学的に合成された農薬、肥料及び土壌改良資材を使用しない栽培方法で、しかも慣行栽培圃場から肥料の流入や農薬の飛散がない茶園で生産された生葉であること、また、製造や包装の工程で有機農産物でないものを混合しないこと」→「有機栽培茶」「有機茶」「オーガニック茶」 3年未満1年以上「転換期間中有機栽培茶」 茶園を襲う気象災害 寒害、凍霜害、干害、雪害、潮風害 チャにとって最も深刻なのは凍霜害 一番茶を摘採する直前に新芽を襲う低温障害 茶芽が-2℃以下になると発生し、新芽が枯死 「八十八夜の別れ霜」→八十八夜(5/1か5/2)が近づく4月下旬に摘採直前の一番茶が被害 防ぐ方法…被覆法、送風法、散水氷結法(昔は煙霧法、燃焼法)ぬ

しまりす@alice_soror2025年3月12日読んでる■第三章 お茶のおいしい淹れ方 おいしさとは大まかに以下の4タイプに分類される 「生理的な欲求が満たされるおいしさ」 「食文化に合致したおいしさ」 「情報がリードするおいしさ」 「病みつきになる特定の食材が脳を刺激するおいしさ」 「湯の温度」と「浸出時間」によって、お茶に含まれる味成分が湯に溶け出す程度がかわる カテキン類は低い温度では溶け出しづらい 特に、渋みの強いエステル型カテキン(EGCg、ECg)は冷水にはほとんど溶け出さない 遊離型カテキン(EGC、EC)とカフェインは、それよりもやや溶け出しやすい 一方、アミノ酸は低温でも比較的よく溶け出し、時間もかからない 種類による淹れ方 玉露……温度50〜60℃、時間2分〜2分半 上級煎茶……温度70℃、時間2分 ↑お茶の葉多め、湯量少なめ ↓お茶の葉適当、湯量多め 下級煎茶、番茶……熱湯、時間30秒ほど →湯冷まし、移し替え10℃下がる、熱いが触っていられる50〜60℃、暑くて触れられない80℃ 「烹茶法(ほうちゃほう)」→土瓶などで湯を沸かしてお茶を入れ、一定時間煮出して成分を抽出 「淹茶法(えんちゃほう)」→急須にお茶を入れ、湯を注いで一定時間浸出して成分を抽出 浸出液→約99.7%がお湯(水)、溶出成分は約0.3% 硬度は10〜50のものが望ましい 沸かし方→沸騰し始めたらヤカンの蓋を外すか少しずらし、5分ほど沸騰させカルキ臭を抜き、溶存空気を放出させる→目的の温度まで冷やして使用する 煎茶の淹れ方の基本 1 人数に適した茶器を用意する 2 人数に適したお茶の葉を用意する(約2〜3g/1人) 3 湯の温度を調節する 4 湯を注ぎ、お茶を淹す(浸出する) 5 注ぐ(廻し注ぎ) お茶の選び方 1 形を見る、「剣先…針の先のように鋭く伸びた端のことで、柔らかい新芽を使って丹念に揉まれたお茶である証拠」がふくまれているか 2 色、艶を見る、玉露や煎茶は深い緑色で表面に艶、深蒸し煎茶はやや飴色がかり粉が多く光沢なし 3 触ってみる、玉露や煎茶は手触りがしっとりして重さを感じるものが良い、良いお茶は硬く引き締まった感じ 保存法 密閉できる容器、涼しくて暗い場所(適温5〜10℃) 10日分くらいを取り分けて使い、残りは缶などでテープで密封、さらにポリ袋に入れて冷蔵庫 茶器の種類 急須の持ち手「横手(ほとんどがこれ)」「後ろ手」「上手(うわて)」すす
しまりす@alice_soror2025年3月11日読んでる■序章 お茶のプロフィール チャ……学名:カメリア・シネンシス 茶樹(ちゃじゅ) 茶葉(ちゃよう) 生葉(なまは) 5000年前の中国の神話、本草学の始祖、神農に始まる 原産地→中国種(約5cm)とアッサム種(約20cm)とあり、まだ研究中 ・チャ「茶」の広東語「cha」に由来 ・テ「茶」の古い文字の「荼(ト)」に由来、福建省では“te"→欧州に広がり、"the・they・thee・tea・tee"となる 他生殖植物、自家不和合性・自家不結実性 遺伝的には雑種、「挿し木法」 毛茸(もうじ)の浮いてるお茶は上等 分類 1、不発酵茶、酸化酵素を失活させる「殺青」ex.緑茶 2、半発酵茶、ex.烏龍茶 3、発酵茶、最初に生葉を萎れさせ、酸化酵素を働かせる「萎凋」の過程ありex.紅茶 日本茶種類 ・普通煎茶 ・深蒸し煎茶、静岡中部牧之原あたりから ・玉露、三重京都宇治周辺、福岡の八女周辺 ・抹茶 ・番茶 ・釜炒り製玉緑茶、中国に起源を持つ「唐茶」、青臭さが消えて「釜香」がつく、「グリ茶」 ・ほうじ茶や玄米茶 ■第1章 お茶の成分 苦味・渋味・うま味・甘味 ・カテキン類 エピカテキン(EC) エピカテキンガレート(ECg) エピガロカテキン(EGC) エピガロカテキンガレート(EGCg) ・カフェイン ・テアニンなどのアミノ酸類 ・糖類・ペクチン お茶の水色(すいしょく)の素→葉緑素(クロロフィル)、酸化が進むと褐色のフィオフィチンへ変化 お茶の香りの素→「青葉アルコール」と加熱によって生じる香ばしい「ピラジン類」のバランスが取れている煎茶が良い 玉露や碾茶は良質の青海苔のような深みのある香り成分の「ジメチルスルフィド」「覆い香」 釜炒り茶は「釜香」 ■第2章 お茶の健康効果 古来から「万病に効く薬」 「生体調節機能」あり、カテキン類、カフェイン、テアニンによって ・カテキン 抗酸化作用、殺菌作用、消臭作用、解毒作用 ・テアニン リラックス効果 ・カフェイン 中枢神経興奮、利尿作用、消化吸収の助け、体脂肪分解 ・ビタミンC 通常熱や酸化に弱いが、カテキン類に守られているので効果的に摂れる 生活習慣病予防 ・抗酸化作用、活性酸素の除去 ・高血圧予防作用 ・コレステロール値の上昇抑制作用 ・肥満予防作用 (がん予防?) 他の健康効果 ・抗アレルギー作用、特に紅茶品種の「べにふうき」……「メチル化カテキン」 ・認知症に関する作用 ・強い殺菌効果 ・うんちが臭くならない ・インフルエンザ・風邪予防……「サポニン」→ギリシャ語で「泡立つ」という意味、抹茶が泡立つのもこれの作用 ・虫歯・口臭予防……カテキン類、フラボノール、クロロフィル



