第１章　不倫とは何か 第２章　どれくらいの人がしているのか―実験で「本当の割合」を推計する 第３章　誰が、しているのか―機会・価値観・夫婦関係 第４章　誰と、しているのか―同類婚と社会的交換理論 第５章　なぜ終わるのか、なぜ終わらないのか 第６章　誰が誰を非難するのか―第三者罰と期待違反

本書では、2020年にインターネット調査で収集された6651人の日本人既婚者をもとに、なぜ人は不倫をするのか、どこでどのように不倫相手と出会い、どのように別れるのか、そしてなぜ人は不倫をしている人を叩くのか、を統計的に分析する。　p.ⅲ

数冊関連の本を読んで、知りたいのは第三者罰についてなんだなってことがはっきりした。 不倫についての新書ならこれだけで十分。

個人的かつ秘匿されがちなテーマであるだけに、どこまでも明瞭な調査を行うことは難しいのだろう。いくらかの煮え切らなさは感じるが、体感と現実の差について考える契機にはなる。第1章は不倫にまつわる判例や歴史的経緯の解説で、興味深く読んだ。