逃走論
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い。@hon_i_read2026年7月12日読み終わった基本的には、様々な雑誌に発表されたエッセイが収録されていて、前半には、パラノ(既存の環境や秩序を維持する方向へ向かうあり方)からスキゾ(固定化された場所や状態から逃走し続けるあり方)へという対比を軸に、スキゾ的な生き方を提示するエッセイがいくつか収録されている それらを読むと、単純に「自分の好きなように生きよ」「自由に生きよ」というライフスタイル論のようにも見えるけれど、その後のドゥルーズに関する対談を読むことでもう少し構造が見えてくる 構造とは固定されたものではなく、常に流動するものであり、その中にはパラノ的な運動とスキゾ的な運動の両方が含まれている ドゥルーズ自身はパラノ/スキゾを構造や欲望の分析概念として提示していたけれど、浅田彰はそれを生き方の問題へと再定義して、スキゾを強調することで構造の流動性を高めようとしていたのではないかと思った ただし、この思想は1984年という時代状況を強く反映しているように思われ、つまり高度経済成長を経てバブル期を迎える直前の日本では、逃走という態度が社会から完全に排除されず、ある程度成立する経済的余裕が存在していたのではないか その意味で80年代という時代における思想として読むべきものだと感じた また、マルクスに関する部分では、個々の人間や関係性を見ることの重要性、そして物事を流動的に捉える視点が、マルクスからドゥルーズへとつながっていくことを確認できた 最後には浅田彰による読書案内が収録されており、構造主義からその後の思想へ進むための文献が紹介されていて、この部分は思想史を体系的に読む上で有益だと思ったけれど、紹介されているものには浅田彰と同時代の日本の思想家の著作も多いため、そのあたりは慎重に選びながら読んでみたいです 全体的にとても面白いけれど、楽しく生きろ!というだけの表面的なメッセージとして誤読される可能性を感じつつ、この時代のニューアカの思想というものの一端を知ることのできる本だと思いました
回寅治@Mawari_trahal2026年6月25日気になる授業でこの本を紹介された。 80年代のいろんなサブカルチャーに見られる、資本主義に乗っかりつつでもそればかりに回収されるのはよくないよな、というのと近い理念を説いた哲学書らしい。ある種の(良い形の)自己批評と近いなと思う。今でも学べるものがたくさんある気がする。






