エーコ『薔薇の名前』
20件の記録
ピエ@pie_2022026年7月30日読み終わった図書館で見かけて手に取ったところ、先日読んだ『カタリ派とアルビジョア十字軍』で解説を書いていた図師宣忠による本だった。あの解説は分かりやすかったな…と思い借りてみたら、この本もとても読みやすかった。内容が簡単なわけでは決してないが、文体が滑らかで論考の繋がりが明確なために読みやすく感じるのかもしれない。 昨年末に日本語訳の完全版が出た『薔薇の名前』を、史学の観点から読み解く本である。図師先生の専門は西洋中世史、まさに『薔薇の名前』の背景世界だ。 宗教的な背景に始まり、モデルとなった修道院や中世の写本文化、異端審問などについて語られており、『薔薇の名前』の世界をより鮮やかに思い描けるようになる。ただ、ネタバレには配慮していないので、中世やキリスト教の知識が全く無くとも、本編を先に読んだ方が良いと思う。 改めて、エーコがいかに膨大なテクストを再構成してあの世界を構築したのかを思い、気が遠くなった。 例えば、作中でのベルナール・ギー(実在した異端審問官)による尋問は、かれの記した審問マニュアル『異端審問官提要』に書かれた手法に倣っているというのが面白かった。こうしたディテールを積み上げ、知識の浅い私のような読者の前にも、中世の修道院がまざまざと描かれるのだ。 図師は『薔薇の名前』を、氾濫する断片的な情報を読み解き、そこから世界を再構築する書物として捉えている。これこそまさに歴史学の手法であり、インターネットの普及を経て拡大し続ける情報の洪水に翻弄される我々にとって、「文系」の学問を学ぶ意義にも繋がるのであろうと思った。







脱兎@lubudat2026年5月4日読み終わった先に原作を読んでいたので解説本はすらすら読めた。薔薇の名前の「手記だ 当然のことながら」が好きなので そこだけドラマとかにしてくれてもいいんですよ…と思っている勢としては、最後にそこへの言及が詳しくあって嬉しかった しかし「親しい人物」って恋人でええの……?

- 物見遊山@kusu2026年3月21日読み始めた1990年に出版された「薔薇の名前」は書物を巡る探偵小説として読んでしまった。2026年の新訳は違う読み解きをしたくて、世界を読み解く一冊の本を手に取った。 読み終わったらまた書こう


- 積読塔住人@hatsu314152026年1月22日まだ読んでるとてもいい なかなか中世欧州の修道院脳になれなかったのがイメージしやすくなる (※ネタバレなのであらすじは知っているとか映画は観たとかだけど小説は初めての方向けかも わたしはネタバレウェルカムだから平気ですが…)

時雨崎@rainstormbook992025年7月16日読み終わった過ぎにし薔薇はただ名前のみ、虚しきその名が今は残れり これが…唯名論と実在論を表しているなんて解説されないと分からない。ていうか解説されても難しい。 主人公は唯名論支持者、「オッカムの剃刀」で有名なオッカムがモデルというのも解説されて初めて理解した。アベラール曰く「薔薇は存在しない」。めちゃくちゃ普遍論争の知識が必要だった。 「チ。」の時代・文化背景が知りたい→「薔薇の名前」が良いらしい→宗教的なことが分からない、解説が欲しくて本屋に行く。 そんなこんなで良書に出会えた。 内容は3部構成で中世という時代背景や舞台から読み解く物語、宗教から読み解く物語、そして書物、知識、異端という物語上で鍵となるものが如何なる文脈で捉えられるものであるのか丁寧に解説。親切だけど難しい。根気が要る。 中世とは?信仰と理性とは?普遍論争とは?修道院において重んじられるべき知とは?書物はどのように扱われた?異端審問とは? 解説が!丁寧!情報量が多い!

りら@AnneLilas2025年6月10日気になる「世界を読み解く一冊の本」シリーズ、全10冊。 アマゾンで西遊記を検索してて初めて知った叢書で、不思議なラインナップ。 言海 クルアーン 西遊記 カンタベリー物語 百科全書 伝奇集 旧約聖書 薔薇の名前 一九八四年 三教指帰














