いつか記憶からこぼれおちるとしても

9件の記録
- 涼元風花@suzu_fuuka2025年4月11日読み終わった高校生くらいに一度読んだ本。母からのプレゼントだった。当時はよくわからなくて、今読んだらまた違う考えと、当時と同じ感覚と、両方。なんにしろ印象深い読書体験。ざわわ。
- くつ下@tefurio2025年3月19日読み終わったすごくよかった。伊坂幸太郎がしばしば書く、最後に全てが繋がっていく物語がなんとなく好きだった私だが、ただ時が流れていくように、私が本を読むその時にも本の中の時が過ぎていくような本も好きなのかも。分かりにくくいうとそんな感じ。最近は思い悩んだ時や感情が湧き出ている時にだけ日記を書いていたんだけど、もっと些細なことも書こうと思った。出会ったモノ・ヒト・コトバ。数年後それらを読んで同じ気持ちになれるかは分からない。 その日あったことを書こうとすると、時、場所、登場人物の説明をこと細かく書いてしまうことが多いが、本編「指」を読むと、そういったことも別に書かなくて良いと思えた。なんというか、想像力が必要な書かれ方で、ゆったりとした文なのに頭はけっこうはたらいている感じ。6冊ほど買ったので、寄り道もしつつ江國香織の世界に潜っていこうと思う。
- くつ下@tefurio2025年3月19日読み始めた女性が書く文章は落ち着きのあるリズムがあってすごく心地よい。世界観にぐっと引き込まれる感じが小川洋子のそれと似ている気がした。 ウエハースの椅子は読みづらくて止まってしまっているけれど、私は登場人物への共感度が低いとが止まってしまうのかもしれない。
- haku@itllme2024年11月20日かつて読んだ初めて読む江國香織さんの作品。 前他の作品を借りた時は数ページで諦めたけれど、どうしてかこの作品は読み続けるたびに続きが気になった。 10人の女子高生の話だと裏表紙に書いてあったけれど、読み終わって10人もいたかな?と思う。 数えてみたら本当に10人だった。 10人分の物語を読んだのかと聞かれるとそんなことはない。 ただ、1話1話語り手は変わっているはずなのに違和感がなくて、すんなりと入ってくるのが不思議だった。 最初の「指」 の電車のお姉さんは強烈だった。 どんな部屋だったのかなとかどんな結末を迎えるのかドキドキした。 1番読み返したいのは「緑の猫」 病気なのかな、おかしくなっていく友人(エミ)の姿を追っていく萌子。 親友ってものを探しているような気がした 彼女は みんなと仲良くしなさい、お友達は多い方がいいのよ と言う言葉にこう返していた。 『ばかみたいなセリフだ、とあたしは思う。この人はいったい、「みんな」って誰のことだと思ってるんだろう。「みんな」なんてどこにも存在しないのだ。誰かをハブにするとき以外は。』 初めて触れた「みんな」に対する 彼女の言葉は私の心に留まらないわけがないよね笑 誰かをハブにするとき以外はって 多分、多くの人がハブにするんじょなくて一緒にする方向で考えるはずなのにそんな期待を抱いてないことが私的に好印象だった。 たかが女子高生。 けれど、こんなにも頭の中は自己で溢れてるんだよ。 と、いつかの私も言っていたように思えた。高校生の頃に戻ったみたいだった。 全員、それぞれに学校以外の世界があって生きてた。まだ、羽ばたく前の少女たちの本の1ページの日々が私にとっては貴重な場面ばかりだった。 一言で表すなら 美しかった。