

伊藤裕満
@Blow_the_Night
元々読書家でもないですが、子供ができてからは全くと言っていいほど本は読めてないので、少しずつでも読み始めたい。
- 2026年2月20日
言語の七番目の機能ローラン・ビネ,高橋啓読み終わった小説とは何か、文学とは、言葉とは何か。 フィクションとノンフィクションの間に広がった広大な世界で、そのような問いに迫っていく。 主人公が、自分が小説の登場人物で、小説の中を生きているのか疑い始めるところは痺れた。 - 2026年2月4日
HHhHローラン・ビネ,高橋啓読み終わった実際に起きた事実そのものがまるで映画のようで、ただそれはどこまでが「創られた物語」なのか、という問いと、そもそも「小説とは何か」という問いが立てられている。 「小説」の中に現れる「作者」という存在とは。 この結末を知っている作者、しかしそうではない結末だってあり得ると信じながら書く。しかし、それでも運命には抗えない。 とても重層的で、考えさせられもするし、これが「文学的」なるものなのか、とか思った。 - 2026年2月4日
言語の七番目の機能ローラン・ビネ,高橋啓買った - 2026年1月30日
地下鉄道 (ハヤカワepi文庫)コルソン・ホワイトヘッド買った - 2026年1月29日
嫉妬/事件アニー・エルノー,堀茂樹,菊地よしみ読み終わった『嫉妬』はほとんどが内面描写で進む。 そして最後にはその内面のうねりによって、そして何より、それらを書くことによって、自己を分析し、解体し、再構築することによってその戦いを終える。 『事件』は中絶が違法だった時代に若くして妊娠してしまった女性がどうやって中絶し(もちろん紆余曲折ある)、その後どうなったのか。そしてそれらをこれまた「書く」ことで、「過去」を記憶ではなく事実として今書いている現在に蘇らせる。 と書いたものの表現というか、解釈としては間違ってるかもしれない。ただ、そういった文学でしかなし得ないことを、自分と、過去と、おそらく本当に文字通り真正面から向き合い、そこにピタリと当てはまる言葉が生まれるまで時間をかけて紡ぎ出されているのは疑いようがなく(そう書かれてもいる)、あたかも自分が当事者になったかのような感覚に陥るし、読んでいて痛みを伴う作品。 - 2026年1月29日
HHhHローラン・ビネ,高橋啓買った - 2026年1月27日
レスアンドリュー・ショーン・グリア,上岡伸雄読み終わった50歳の誕生日が目前の主人公レスがとても魅力的で、ゲイだけどゲイカルチャーとかゲイ文学という枠にとらわれない、ゲイだということも忘れるような楽しい小説だった。 失恋、記憶、老い、そして人生。 世界を旅しながら、過去には二度と戻れない、だから前に進むしかない、というとてもポジティブなメッセージ。 以下印象的だった一部を抜粋 50歳について 「外国での最後の一日みたいですよね。ようやくおいしいコーヒーや酒が飲める場所、おいしいステーキが食べられる場所がわかったのに、ここを去らなければならない。しかも、二度と戻って来られないんです」 「天才と暮らすとは、こういうことである。」 までに至る指輪のくだりと、同じように天才との暮らしに触れながら授賞式のくだり。 あとレストランの個室から出られなくなって、従業員からかけられるセリフ。 「あなた様が壁を壊すのです」 - 2026年1月22日
レスアンドリュー・ショーン・グリア,上岡伸雄買った - 2026年1月22日
消失パーシヴァル・エヴェレット,雨海弘美読み終わったストーリー展開も面白くて読みやすく、そしてなかなか考えさせられるテーマ。 すでに亡くなった父、離れた場所に住む母とその近くに住む姉、という環境が自分に近いこともあって、共感ポイントも多めだった。 アイディンティティとは何か、というような問いがあり、「黒人らしさ(またはそういったステレオタイプ)」を押しつけられることと、市場がそれを求め、消費されていく現状が批判的に書かれているが、同時に介護の問題(時間とお金)が目の前につきつけられる主人公の実存が資本主義にからめとられていく。 そして『自己』が『消失』していくという流れ。 最後の場面は、映画『ブラックスワン』のラストが頭に浮かんだ。または、主人公モンクと分裂する別名スタッグの関係は『ファイトクラブ』にも近いのか。 単純な二項対立という理解で終われない、いくらでも深く潜っていけそうな内容だった。 - 2026年1月19日
不快な夕闇マリーケ・ルカス・ライネフェルト,國森由美子読み終わった3章からなる物語で、1章では10歳、2章と3章では13歳の女の子が主人公。年齢設定よりは幼い印象。田舎の、極寒の何もないところで育ったが故、とも言える。 兄の死を契機に、家族がゆっくりと壊れていく様子を、ある切実さとユーモアで描いていく。 読んでいるこちらの肌が傷つき、血がにじむような、そんな痛みをともなう作品。 - 2026年1月14日
嫉妬/事件アニー・エルノー,堀茂樹,菊地よしみ買った - 2026年1月14日
消失パーシヴァル・エヴェレット,雨海弘美買った - 2026年1月14日
菜食主義者きむふな,ハン・ガン読み終わった買ったヨンヘという圧倒的なキャラクターを中心に据え、そのまわりの人物たちの視点で描かれる。 「家父長制」や「ジェンダー」のテーマはその通りだと思うが、それ以上にこちらに訴えかけてくる切実さがある。滑稽に見えるシーンも出てくるが、滑稽に感じていいのかわからないほど、こちらの価値観を揺さぶってくる。 インへが病院で「もうやめて」というシーンはちょっと言葉では表現できない迫力があった。 なかなか重厚で考えさせられる作品だった。 - 2026年1月13日
不快な夕闇マリーケ・ルカス・ライネフェルト,國森由美子買った - 2026年1月12日
- 2026年1月12日
- 2026年1月8日
すべての、白いものたちのハン・ガン,斎藤真理子読み終わった買った良かった。 2時間で亡くなった姉、それを語る母の記憶、戦争の記憶、そこでの大量の死の記憶。霊的な存在。 再生する街。 身体の痛みから生に対する前進と後退の姿勢。 そこに雪などの素朴な美しさ。 降っては消える。再生と消失を繰り返す。 白と、それ以外の色のコントラスト。 夏はずっと昼、冬はずっと夜という、時間感覚を麻痺させる街。その街を覆う霧。 素晴らしい文章。 翻訳の良し悪しはわからないけど、おそらく素晴らしい翻訳。 - 2026年1月7日
- 2026年1月3日
平和と愚かさ東浩紀読み終わった全編通して面白く、引き込まれた。 特に「悪の愚かさについて」はページを手繰る手が止まらず、他にも「顔と虐殺」「おわりに」と素晴らしい文章の連続だった。柴崎友香さんの『帰れない探偵』を読み終えたばかりで、探偵小説の件りが出てきた偶然には驚いた。特に記憶に残った箇所は、「探偵小説は20世紀の現実の反映」、「大量死(虐殺)=大量生(団地)と虚構」や、悪の愚かさを愚かなまま記憶する難しさ、そのヒントに『ねじまき鳥クロニクル』の井戸を引いてくる流れは素晴らしいし、デュピュイの「過去が未来を決定し、未来が過去を決定している」という時間感覚の件り、「『顧客担当』(『啓蒙』の実践者)として…独自の役割を果たすことが…現代の哲学者の…ミッションだ」の件りなども、感銘を受けた。まさにこの本が啓蒙の実践となっている。 - 2025年12月31日
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