反橋・しぐれ・たまゆら

反橋・しぐれ・たまゆら
反橋・しぐれ・たまゆら
川端康成
竹西寛子
講談社
1992年9月1日
2件の記録
  • ジクロロ
    ジクロロ
    @jirowcrew
    2025年12月31日
    「たまゆら」は生と死とのあいだに通うささやきのように聞えた。 (『たまゆら』) ひとつひとつのエピソードが、一本の糸を通して集まり、それらがたがいに擦れ合うことで、それを揺らす者の手加減により、そのときどきにさまざまな音色になるということ。「治子」という、不在の主人公がそのように語られる小説。 すべては選択でありながら、すべては自由であり不自由であるということ。 「聴こえてくる」、という言葉の深み。 読んでいると、隠喩と換喩のたまゆら、時間と空間のたまゆら、なんかいろんなたまゆらが交錯して、どこか不快でもあり心地よい治子のささやき、その声を、書かないうちに聴かせる、そんなことを著者は思いながら、描いたのかもしれない。 『イデオロギーの崇高な対象』(スラヴォイ・ジジェク)に描かれるところの「主体」の概念が、この短い小説のなかに、完結に表現されているのではないかと思う。
  • Taka
    Taka
    @pypy_05
    2025年3月23日
    〈住吉三部作〉とのことで、大阪旅行ついでにと思って読んだ本だったけど、新感覚の読書体験になった。 正直、どんな話として受け止めればいいかよく分からなかった。だけど、読み終わってから波紋のように、この作品のイメージとか雰囲気がじぶんの中に広がっていくのを感じた。古典文学とか能とか、そういう古い作品を読んだ時と近いかも。 こういう読後感を肌身で感じられるっていうのはすごくいいな。それぞれとても短い作品だから、またしばらくしたら読み返してみたい。
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