あーいい本読んだ。

読んでいるといろんなことが引き出されてくる、みずみずしい本。書く・読むが身近な人はもちろん、戦争や記憶に関心がある(考えたい)人には必読書だと思う。 刺激を受けまくった結果、感想がまとまらない。

ティム・オブライエンの人生や考えについて知ることができる本。 英語ではたくさんあるのだろうけど日本語ではあまりないからありがたい。ただ、作品そのものの読解とか技法についてはちょっと物足りなさを感じるので、個人的には入門書の感覚。

〈住吉三部作〉とのことで、大阪旅行ついでにと思って読んだ本だったけど、新感覚の読書体験になった。 正直、どんな話として受け止めればいいかよく分からなかった。だけど、読み終わってから波紋のように、この作品のイメージとか雰囲気がじぶんの中に広がっていくのを感じた。古典文学とか能とか、そういう古い作品を読んだ時と近いかも。 こういう読後感を肌身で感じられるっていうのはすごくいいな。それぞれとても短い作品だから、またしばらくしたら読み返してみたい。

目が覚めるようなショッキングピンクの装丁だけど、中身は文学研究(本文研究)のやり方、内実をていねいに追える本だった。有名な『源氏物語』が一体どんなふうに作られて、どんなふうに今の源氏物語になっていったのがが分かる。おもしろかった。