18枚のポートレイト

5件の記録
- みずたま@readslll2026年8月14日読んでる短編集。3.11をテーマにしたお話がいくつか収録されていると知り、手に取った。 ヤングアダルト向けということもあり、どのお話も後味がわりとさっぱりとしていて、読む側の心に負荷が少なく読みやすい。 なかでも印象に残ったのは「海から来た子」で、ほかのお話と違って初見時は読後何がなんだかわからなかった。そのわからなさが気になって、もう一度読み返した。 私が3.11について考えるとき特に思いを馳せるのは、家族と離れ離れになったまま命を落とした幼い子どもと、震災孤児のことである。 「海から来た子」に登場する少女は、もしかすると、その二つのあいだにいるような存在なのかもしれないと思った。 亡くなった子どもであるようにも、震災孤児であるようにも見え、その両方を重ねて描いているように感じた。 震災は3月。家族との出会いは春。それから、つつじの咲く季節、浴衣を着る夏、紅葉の秋を過ごし、白鳥が飛来する季節になる。そうしてやっと、少女の声が出るようになる。 きっかけになった言葉からしても、受けた傷の形が少し変わり、誰かを頼って生きられる一歩を踏み出した気がした。 この少女の声のように、何度でも何度でも、大人を頼ってほしい。そういう気 持ちが残ったから、この一冊がヤングアダルトの棚に あることをなんだか嬉しく思った。
saki@53hon_to2026年4月28日読み終わった図書館で借りた『霧のむこうのふしぎな町』など、数多くの児童文学で知られる柏葉幸子さんの、短めの物語を集めた作品集。サクッと読めるのに、ひとつひとつ読みごたえがあって、それでいてとても深かった。 きつね、鬼、神様など、日常にちょっとした不思議が溶け込むファンタジーはわたしの好みどんぴしゃ。ハッとさせられたり、ちょっとぞくっとするようなお話が多かったように思う。 風待ち岬/鬼当番/ほこらの神様が特に好き。一瞬で見ていた景色が変わる、ハッとする感じが絶妙でたまらなかった。
- あめ@am___reads2023年1月6日読み終わった久々の"ふしぎ"なお話。 そうそう、柏葉さんの世界ってこんな感じだった...!って気持ち。 帯に"現代の遠野物語"とあり、確かになぁと。ふしぎと言っても怖い...と感じることもあるけれど、柏葉さんのお話には寄り添ってくれるちからがある。 (過去の感想)