本心

本心
本心
平野啓一郎
文藝春秋
2023年12月6日
16件の記録
  • やままゆ
    @yamamayu
    2025年8月26日
  • noko
    noko
    @nokonoko
    2025年8月26日
    僕は、母の心を、あくまで母のものとして理解したかった。ーーつまり、最愛の他者の心として。 すっかりわかったなどと言うのは、死んでもう、声を発することが出来なくなってしまった母の口を、ニ度、塞ぐのと同じだった。僕は、母が今も生きているのと同様に、いつまでもその反論を待ちながら、問い続けるより他はないのだった。わからないからこそ、わかろうとし続けるのであり、その限りに於いて、母は僕の中に存在し続けるだろう。 それでも、生きていていいのかと、時に厳めしく、時に親身なふりをして、絶えず僕たちに問いかけてくる、この社会の冷酷な仕打ちを、忘れたわけではなかった。それは、老境に差し掛かろうとしていた母の心を、幾度となく見舞ったのではなかったか。 何のために存在しているのか?その理由を考えることで、確かに人は、自分の人生を模索する。僕だって、それを考えている。けれども、この問いかけには、言葉を見つけられずに口籠もってしまう人を燻り出し、恥じ入らせ、生を断念するように促す人殺しの考えが忍び込んでいる。勝ち誇った傲慢な人間たちが、ただ自分たちにとって都合の良い、役に立つ人間を選別しようとする意図が紛れ込んでいる!僕はそれに抵抗する。藤原亮治が、「自分は優しくなるべきだと、本心から思った」というのは、そういうことではあるまいか。 「俺は、今でもおかしいと思っているよ、この世の中。」と、また、岸谷の言葉が過った。僕はそれに、何度でも同意する。ただ、その世の中を、僕は彼とは違った方法で変えたかった。それが出来るなら、僕はせっかく良くなった社会を、大切にしたいと思うだろう。それを壊してはいけないと、心から信じられるはずだった。
  • ハンナ
    ハンナ
    @hannah_39514
    2025年8月25日
  • いぬ
    @inapon
    2025年8月7日
  • 綿
    綿
    @cttn618
    2025年7月27日
  • 綿
    綿
    @cttn618
    2025年7月6日
  • もちこ
    もちこ
    @mochiko24724
    2025年5月25日
    どんどん自分の心の奥底に沈んでいくような読み心地だった。朔也が探っていく本心は、一体どこにあるんだろう。 見えない洞窟の中を、手探りで進んでいくような感覚。 AIが何もかも答えを提示してくれるわけではない。結局、リアルに生きる人間が、人を救うのだ。
  • hiroko.yane
    hiroko.yane
    @komischrk
    2025年5月8日
    母の通ってる美容室の2階はカフェが併設されていて、その片隅の本棚には「だれでも自由にお持ち帰り下さい本」コーナーがある。そこから母が連れて帰ってきた本。
  • 猫
    @mao1012
    2025年4月16日
    死生観、自由死、AI…そう遠くない未来でも起こりうる可能性がある問題の数々。命という物質の地続きの連続性を考えさせられる話だった。
  • 死×AIと、なんとも現代に有り得そうなテーマ。舞台は2040年代らしい。AIについては疎いけれど、参考文献の欄に『安楽死・尊厳死の現在』、『高瀬舟』等載っていたから手に取った。後々平野さんか〜、となった。
  • ベル
    ベル
    @bell_0720
    2025年2月1日
  • ちゃ
    @Ki_Chari
    2024年1月16日
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