天空の矢はどこへ? Where is the Sky Arrow?
12件の記録
- @sotaono2026年7月19日p19 「「エア・アフリカンの行方不明のチャータ便に、イシカワ・セーイチ氏が搭乗していたようです。」」 p26 「「ウォーカロンには、リーダがいて、名前はオーガスタというそうです。」」 p28 「「アネバネもキガタも、現地に行っています。あちらでは、ウグイがリーダですが、彼女が、ハギリ先生に来ていただければ、事態を打開できるのではないか、と報告きてきました。」」 p29 「「それじゃあ、行かないといけませんね。」タナカが横で言う。」 p30 「「空港とレストランと工場は、正三角形の位置関係にあるようですね。」そのジョークに僕は笑いを堪えつつ、片手を口の横に立て、彼の耳許に近づく。「毎回上昇に七分半、降下に七分半をかける超高度軌道かもしれませんよ。」タナカは、目だけで笑ったが、そのうち口を手で押さえて横を向いてしまった。笑いを堪えているのだろう。」 p40 「発想というのは、ある程度ストレスがかからないと生まれないのかもしれない。」 p46 「「なるほど、だから旅客機が行方不明になったのか。」」 p49 「ウグイと二人でも良かったのだ。」 p54 「「いえ、子供がいたら、こんな静かな朝はありえないんですよ。」タナカは言う。」 p57 「テーマが決まっていない会話の方が、話している間に生まれる発想が大きいように、常々感じている。」 p59 「「人間の考えすぎは、人工知能の平常演算と同じですからね。」」 p66 「「警察の作戦は、ペガサスがトップで演算をしているようです。これは、アミラの予測ですが。」」 p79 「僕は、自分がまだ何も知らないことを知っていた。それだけでも大したものだ、と自分に言い聞かせたかった。」 p86 「ペガサスとオーロラがバックにいる、ということからも充分に考えられる。」 p91 「ペガサスは以前に、妄想を抱いたことがあって、一部から非難された。あまりに賢くなりすぎて、思い悩むことがあるのかもしれない。」 p94 「「エア・アフリカンの機体らしいものが発見されました。この情報は一般公開されていませんので、安全のため、映像などは出せません。成層圏外で、日本のスペースステーションの近くだそうです。」」 p110 「彼女の目から涙がこぼれ、頬を伝っていった。僕はその奇跡的なものを見た。でも、黙っていた。ウォーカロンだって、涙を流すことはあるのだ。」 p117 「「ここは火山ですよ。」」 p120 「ウォーカロンの脳細胞の転移。突然変異的な、配列のシフト。人工知能は、有機の頭脳と基本的に変わりはない。ありえないことも、時間が長く経てば、いつかは起こりえるのか……。」 p121 「「いいえ、オーガスタ先生は、ロボットでした。」」 p130 「「いない?」僕はきいた。「メインコンピュータが?」」 p134 「「もう一度、会いたいと思います。」キガタが言った。」 p137 「「私はカンナです。貴方は?」」 p139 「「夢を考えました。」カンナは答える。」 p143 「これはつまり、オーガスタの本体は、カンナだということだ。」 p146 「「博士が考えているのは、カンナが、宇宙で上昇を続けていた行方不明機に、データを送ったということですか?」」 p150 「また、奥の席にオーロラが座っていて、立ち上がって僕たちに一礼した。もう一人は少年だった。その顔を僕はよく覚えている。ペガサスだ。」 p154 「「エア・アフリカンのチャータ便は、アポロという名ですが、昨日の調査で、イシカワがプライベートでチャータしていたことが判明しました。」」 p155 「「これまでに例がありません。」オーロラが答えた。「しかし、物理的、技術的には可能です。その選択を人工知能がしたということが異例です。想像ですが、たぶん、外に出たかったのでしょう。」」 p159 「「概算で、五十五パーセントです。」ペガサスが言った。「私の演算では六十五パーセント。」オーロラが答えた。「私の演算では、六十パーセントです。」キガタが、デボラの声で答える。「だいたい、同じですね。」僕は言った。「私の予測では、四十パーセント以下ですけれど。まあ、私が悲観的なだけですが……。」」 p161 「「あそう……。人類を最初に月に送ったロケットの名だよ。」」 p164 「「既にそんな数ではない、ということなんじゃないかな。たとえば、私の判別システムに測定誤差が生じるのは、もしかしてウォーカロンの一部が人間なのかもしれない。その可能性を、私は以前から疑っている。おおっぴらにくちでは言えないし、確かめることもできない。」」 p168 「「青い地球が見たかった……。そうだろう?」」 p170 「だとすれば、マガタ博士の試みは、二百年も早かったことになる。これこそ先見の明と呼ぶのに相応しい。」 p175 「「スズランとは、また……、可愛らしい名前だね。」「意味のないご発言は控えて下さい。」ウグイが言った。僕は、彼女に一瞬舌を出してやった。」 p179 「「私は、イシカワの出身です。オーガスタ先生にも学びました。カンナは私のことを覚えているはずです。」キガタは、そこで立ち上がった。「私には、イシカワを正義へ導く義務と権利があります。」」 p182 「「変なことを聞くけれど、えっと、最近、黒いオイルが滴り落ちるような場面に遭遇したことはない?」」 p185 「「そう……。つまり、ポスト・インストールなんていらない、ということになる。」」 p188 「「思考と姿勢の差は、何ですか?」「相手に、それが見えるかどうかです。」」 p192 「僕は、ただ知りたかったのだ。それは、たしかにそうなのだけれど、それを知っても、知ったものが行く先にではなく、振り返った道筋にしかない、という虚しさだ。」 p197 「マガタ・シキが生きているかどうかを、今の僕は疑っていない。彼女は生きている。」 p203 「「そうです。その場合は、カンナは生き残れません。」「せめて、月へ行かせてあげたいね。」」 p205 「<がんばります>という六文字だった。」 p211 「「それでは、貴女は人間になったのですね。」カンナは言った。」 p212 「「貴女は、生きて戻ることが役目。そして、それが私の願いです。オーガスタにききなさい。貴女は、先生に手紙を出したことがありますね。クリスマスカードと一緒に。私は、それを覚えています。先生からの返事は、オーガスタの中にあります。それを開けるためには、オーガスタが貴女につけた渾名が必要です。では、行きなさい。」」 p224 「英語で<Aug>の三文字が読めた。そのあとは、消えていて読めない。」 p225 「「サッチャンです。」デボラが言った。」 p230 「民主主義だった前世紀には、大衆の間違った判断、感情的な判断が、人類を非合理な方向へ向かわせようとしていた。この失敗から学び、生まれたのが真義主義である。大衆の多数決による合議を是としない。より合理的な議論による判断をする、というもので、この基本となっているのは、人工知能の発達だった。」 p232 「だが、土塊の肉体に神の息を吹き込んだように、今では、電子の流れ、そのアルゴリズムが生命活動の証となっている。我々は、躰があるから生きているのではない。であるならば、この信号の世界に、活路がある。マガタ・シキ博士が考えた、共通思考は、おそらくはこの道を進むことを想定したものではないか。躰がなくなってしまえば、遺伝子が無意味になる。人間も、ウォーカロンも、人工知能も同じものになる。区別は消え、また、個人も消えて、この世界が一つの生き物になる、ということか。」 p236 「ウグイは、キガタを抱き締め、キガタの頭を押さえる。二人は数秒間離れなかった。」 p240 「ポスト・インストールの解除は、想像を絶するプログラムだ、というのが僕の印象だ。カンナが作ったそうだが、人間が組めるコードではない。おそらく、人工知能でなければ、開発できない代物だろう。」 p241 「僕が想像できるのは、ほんの小さな個人の小さな意思が、そのときどきで判断し、小さな悪を避けた結果だろうということだ。きっと、マガタ博士の共通思考とはこういった概念なのではないか。人間がそうしたように、個々の人工知能、コンピュータ、そしてチップが、小さな善を選択するように、最初から作られたのだろう。」 p245 「「二人には、チップがなかった。」」 p252 「「私も、若い頃はそうでした。チベットの山奥での生活でしたから、まったく意識が違いましたね。変わったのは、子供ができたからです。それはもう、もの凄い衝撃でしたよ。まるで、自分が生まれ変わったみたいな感覚です。そうですね、革命的といった感じがしました。」」 p253 「しかし、イシカワのメモリィチップに入っていた内容に関してはなにも伝わってこなかった。デボラもアミラも気にしている。オーロラもそうだ。彼女たちは、想像をしていて、その想像の確率を演算することで、事実にかぎりなく近づける能力を持っているが、僕にはそんな特技がない。いくら、こうなんだろうな、と思っても、納得することはできない。それが人間というものだ。」 p259 「「レゴというんですよ。子供が遊ぶおもちゃ。ブロックです。」」 p260 「「マガタ博士がまだお若いときに、これを作られました。人体の一部を保存するための装置だったそうです。この容器に、ご自分のお子さんの躰の一部を入れて、クジ博士のところへ持ってこられたということです。」」 p265 「「そう、ロイディだ。」」 p269 「「それが、マガタ博士の手に戻った、百年後に……。」」 p273 「「ええ、それは理由があります。現在世界中に普及しているコンピュータの基本となるシステムは、マガタ・シキ博士が設計されたものだったからです。私たちは、マガタ博士から生を受けています。」「マガタ博士は、人格が統合されていなかったのですか?」」 p273 「「そうです。しかし、まずは多角的な思考の存在を認める方がさきとなりましょう。抑制されたものを外し、自由な思考をする。そうしてこそ、それぞれの能力が発揮できるはずです。共通思考とは、個人の中で統合するのではなく、一番外側の広い範囲で統合すれば良い、という設計思想だと思われます。」」
noirlog@noirlog2026年1月15日読み終わった前作読んでからの勢いですぐ読んじゃった。 次でWシリーズも終わりなのですぐ行くぞ 百年でどこまで判明してたか朧げ、、 ミチルの頭の中の話はしてたっけ? びっくりしたんだけど、、 ロイディはロイディとミチルの二人分だったってことお??






