人魚の嘆き・魔術師

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- しおり@Kaffee58882025年3月11日読み終わった谷崎潤一郎文学は直接的なエロティズムの言葉を綴っていないのに、センシティブ。今まで読んだどの人魚の文献よりもこの「人魚の嘆き」が一番好きな人魚だ。おそらくだが、私も谷崎文学に出てくる登場人物…魔術師や人魚などに遭って仕舞えば、今までの価値観など捨てて魅了「されにいく」だろう、と思う。それほどまでに、蠱惑的で魅力的な作品だ。 人魚の嘆きも魔術師も「変化」という意味では同一種の作品とも言えるかもしれない。人間とは異なる存在であり、あちら側の世界、こちら側の世界で区切られる。それがどうしようもなく魅せられる。