野の春

3件の記録
芋仁@imogine2026年2月9日だいぶ前に読了していたけれど、読書会の課題本として全9巻読み終わった。(3年8ヶ月)感無量。 群像劇であり、戦後の、昭和の生活史のような本だった。私たちの親または祖父母世代が、どんな時代を生きてきたのか。1人1人に血が通っていることを忘れてはならない。 私はとにかく第1巻から牛の「アカ」が大好きだった。最終章にもアカの存在を感じた。蓮華の花と牛を見たら、私はこの小説を思い出すだろう。
jyue@jyue2025年5月9日読み終わった読書日記5月某日(不明) 物語は空間に宿る。隙のない人に物語は無い。熊吾は隙だらけだった。だからこそ、これほどまでに運命劇のような人生だったのではないかと思う。全9部を通して、実に多くの人が亡くなった。1行前まで普通に話していた人が、その次の行では突然体調が悪くなり、あれよあれよという間に入院をしたり、今世から旅立ってしまう。数巻登場しなかった人がいつの間にか歳をとっており、訃報が届く。人生そのものを書いていると思った。夕食まで元気だった人が、お風呂から上がった途端倒れている。今朝まで元気だった人が、夕方には息を吸うのも苦しくなっている。現実で大切な人が亡くなるたび、1秒前まで動いていた心臓が突然止まってしまうことを未だに受け入れられない。 わたしはこの流転の海シリーズを読んで「良いなあ」「おもしろいなあ」と思える人間でよかった。これを読んでも心が微動だにしない、そんな悲しい人間じゃなくてよかった。そう思えるだけで少し心が軽くなる。この盃を受けてくれ。どうぞなみなみつがしておくれ。花に嵐のたとえもあるぞ。「さよなら」だけが人生だ。











