引き裂かれた自己

引き裂かれた自己
引き裂かれた自己
R.D.レイン
天野衛
筑摩書房
2017年1月10日
14件の記録
  • ジクロロ
    ジクロロ
    @jirowcrew
    2026年8月17日
    肉化されざる自己 これは自分の自己を、多かれ少なかれ自分の肉体から分離し切り離されたものとして経験する場合である。肉体は、その人自身の存在の核としてよりも、世界における他の物体のうちのひとつといて感じられる。肉体は、真の自己の核ではなく、偽りの自己(falseself)の核として感じられる。そして肉体から分離した「内部」の「真の」自己が、あるいは優しくあるいは面白がって、ときには憎悪しながらそれを見つめているのである。 (第4章 肉化された自己と肉化されざる自己) 「肉化されざる自己」の肉化、これをドゥルーズ+ガタリは「生成」として、『差異と反復』あたりから表現し始めていたのではないかとふと思う。 肉化された自己が「である」ならば、肉化されざる自己は「なる」であり、それの表出を「肉化」と呼ぶならば。 現代における「である」の限界、というか生きづらさ。だからこそ「である」の強度と純度に猛烈に憧れつつ、「なる」で複雑で多様な場面を生き抜いていく。そこには「憎悪」も「罪悪感」も克服されている。そして「真の自己」なんていう記号的な高尚さは否定する。 「である」はシンプルな法則性を持つ、ゆえに記号として利用される。アルゴリズムは容易に解き明かされてしまう時代の、誰にでもアクセス可能な知性、その負の一面。 肉化された自己は善、肉化されざる自己は悪(分裂症の兆候)。 レインの二元論の克服、というよりも先の時代を見越し、両者を肯定的に、流動的に捉えられるように溶解した肉、再構築の結果が「なる」。冷静に考えると、この時代の、価値の移り変わり具合が凄い。 (「揺るぎない自己」とは現代においては下手をすれば否定的に捉えられる) 「虚傷を装った真理と真理を装した虚偽が同じ笑顔を浮かべ、素早く入れ替わりながら、こちらを見つめているのかもしれないぞ。ジョルジュ・デュメジルもまた、友人であるミシエル・フーコーについて語っていたではないか。「フーコーが仮面をつける、あるいは仮面を変えるのにいかに芸術的な才能があったかは、あなたもご存じのはずです。公共の場での発言で、彼はある事柄に重要性を付与しているように思わせ、裏では皮肉を込めて、突き放してそれを語ることがありました」」 『ドゥルーズを「活用」する!』第八章仮面、地図、生成) それでも、だからこそ、『イリアス』に出てくる登場人物たちの姿がより輝いて見える。古典の強度、何度でも、時代を跨いだ「差異と反復」。
  • @llllllllllu
    2026年4月7日
  • 白木蓮
    白木蓮
    @a
    2026年4月2日
    ちく学が無料であると思っている節がある。
  • こま
    @koma_aaa
    2026年1月7日
  • aua
    aua
    @aua
    2025年12月7日
  • ジクロロ
    ジクロロ
    @jirowcrew
    2025年10月3日
    「しかし、他のところで彼女も言っていたように、幻影的な方法ではあったが、彼女は自己を評価していたのである。彼女の内には非常に価値あるものが深く埋もれていて、ただ自己によっても他人によっても、まだ発見されていないのだ、という信念があった(いかに精神病的信念であっても、自己の内の非常に価値のあるものについての、一種の信仰ではあった)。もし暗い大地の深みへと進むことができれば、「輝く黄金」が見つかるだろう。また、千尋の海底に至ることができれば、「海底の真珠」が見つかるだろう。」
  • ひょんうく
    ひょんうく
    @nestra23
    2025年9月18日
  • 敗荷
    敗荷
    @sibue_fjodor_
    2025年9月3日
    反精神医学運動の旗手として知られるレインの筆は鋭い。 精神病の従来の「治癒」の多くは、何らかの理由で患者が再び正気を演技する決心をした、という事実のうちに存するのだと私は確信する。…たとえ妄想であっても、それらは実存的真理を含む妄想なのである。(p228) 統合失調症のうちに人間普遍の真理を見出そうとするのは危ういが、レインはあくまで「個々の」実存的真理を剔出しようとする。 肉体というものは、「私」と世界との間の曖昧で過渡的な位置を占める。一方では自分の世界の中核であり、他方では他人の世界の対象である。(p203) 肉化されざる自己=偽自己ー体系の考察において肉体は、心身一元論や心身二元論といった皮相な図式には収まらない。やはりここでも問題となるのは、肉体≒身体なのだ。
  • aiko
    aiko
    @taka_ai5
    2025年8月16日
  • 敗荷
    敗荷
    @sibue_fjodor_
    2025年6月16日
  • aco
    aco
    @_accco_
    2025年3月6日
  • 全てのページに自分がいて、分裂症とは連続的なものだということが感得できる、ドゥルージアンにはもってこいな一冊。
  • 休憩
    休憩
    @inertia
    1900年1月1日
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