揺れる輪郭

7件の記録
- mikechatoran@mikechatoran2025年6月23日読み終わった海外文学GMB(著者のイニシャルと同じ)が書いたブライスウェイトという忘れられたセラピストの伝記部分と、執筆過程で送られてきた元患者のノートが組み合わされ、そこに序と後記がつけられたメタフィクションの構成になっている、実に凝った小説だ。ノートから、作り上げた人格が「本来のわたし」と入れ替わっていくことが主題のようにも見えるが、そうであるなら伝記部分が多すぎるような気がする。そこで実は1960年代のイギリスを皮肉に(?)振り返ることが隠れたテーマなんじゃないかなどと考えたけれどどうだろう?