精霊の守り人
13件の記録
- りんどう@rindo-0342026年5月28日読み終わったかつて読んだ読了。 ただただ、面白かったです。 児童書だからか、「鹿の王」と比較して、難しい言い回しは少なく、情景描写や心理描写は簡潔で控えめ。その分、早いテンポでストーリーが進行していきます。 それでいて、たった1冊の文庫本とは思えない濃いストーリーで、まるで短距離を全力疾走したかのような気分になりました。 偶然、皇子チャグムの命を救った女用心棒のバルサ。彼女はチャグムの母である二ノ妃から依頼され、命を狙われているチャグムを連れた逃亡の旅に出る。 チャグムが命を狙われている理由は、人々が生きる世界「サグ」とぴったり重なっている別世界「ナユグ」の生き物の卵を、その身に宿してしまっているからだという。 「宿られた者が死ぬのは、宿ったモノをたすけられなかったとき」 バルサとチャグムは卵を守り切り、生き延びることができるのか。 世界は不公平であり、理不尽であり、己の望みとはかけ離れた茨の道を歩かなければならないことがある。 そんな、どうしようもない苦しみと絶望を味わい、憤りに身を焦がしながらも、生きるためにもがいた人たちの物語でした。 だからこそ、「選択肢を与えられなかった人」が、「選択肢を与えた」こと。そして、「選択肢を与えられなかった人」が「自分で選択した道を歩き出した」ことが一際感動的だったと、私は思います。 子供の頃に何度も読み返した本ですが、大人になってからもう一度読んでよかったです。 お気に入りポイント ・バルサやチャグムだけでなく、それ以外の登場人物にもスポットライトが当たる瞬間がちゃんと用意されていること。どの登場人物もかっこよく、それでいて完璧超人ではなく、実に人間臭い。トロガイ師が特に好き。 ・冬の狩穴暮らし。緊張が弛緩する和やかなシーン、大好き。 ・バルサとタンダを茶化すチャグム。笑うトロガイ。あのシーンは不覚にもうるっときた。 ・バルサが、日に日にチャグムへ情を移していく様がよくわかるところ。ニュンガ・ロ・イムへの怒りを爆発させるところなどは特に好きなシーン。 ・挿絵













